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帝国学院編  5タップ-2  作者: パーナンダ
帝国学院入学編
104/204

104 この野みちのかどで 

 復活した教育大隊本部建屋から緩やかに上る道を歩く一団がいた。


「特暗831ってどういう事、76ルイ中隊でいいとおもうんだけど」


ウツギが誰とは無しに問いかける。


「テヒ、831ってどんな意味なの」


「それは自分で考えるってことになっているでしょ」


「テヒも知らないんだ。クレマ、中隊長はなにかいってなかった?」


「特には、何にも。それよりテヒとルシアとウツギと何故か第5のベイシラとは何処にいくの」


「私たちはここから子爵館あとの見張り所から、明日の朝一番の下り船て一気にテヒの実家に行くの」


「ルシアとウツギは食研だから分かるけど、何故に第5のベイシラが、まさか親御さんにご挨拶?」


「ご期待に沿えなくて残念なのだけど、うちの近くの山の上に古い道院があるの、そこで晦行を行う事にしたのよ」


「そう、ベイシラはこちら側の匂いがするからね。でもいつの間に?」


「前夜祭の時、ダンスの出番を待ちながら話していたらそう言うことになったのよ」


「ベイシラ、テヒたちをよろしくね。晦行も頑張って」


「そういうクレマは何処へ行くの?そのドレスで」


「私はオルレアのお守りでこの夏は帝都に籠るわ」


「それで入学式の時の格好なのね。でもなぜ山道を?」


「この上の中継所に迎えが来ているの」


「それでルイやアダンも一緒に?」


「ううん。ルイはクリスの弟子だからお供で旅に出るわ」


「見送りの831っていうことかしら」


「テヒ、今831といったかの」


「オルレアは黙っていて、クリス達の見送りとついでにアダン達の見送りね」


「アダン、アダンはどうするの?」


「俺か、俺はイシュトと海岸線を南に向かって旅をする計画だ」


「何処か尋ねる予定?」


「いや、イシュトが辺境の山育ちで海を見たことが無いというので、俺の計画に乗っかったという感じかな」


「気楽なものね」


「自由な時間は今年と来年ぐらいしかないからな」


「そうね、来年だってわかったもんじゃないわ」


「そっちも楽しんで来いよ。テヒの実家はオディ川を船で1日下って左岸に上がるのか」


「そうよ、そこから馬車で3日の田園地帯なの」


「そうか帰りに寄ろうかと思ったがちょっと遠いな」


「そうね、帰りは馬車を乗り継いで2週を見てるは」


「俺たちは行き当たりばったりかな秋学期に間に合うように帰ってくるよ」


「そう、気を付けて。クリスは何処へ行くの」


「私は、まだどうなるか決まっていいません」


「無計画で出るの?」


「一応目的はあるのですが、何処へ行くかは…、尋ね歩きながらと言ったところでしょうか」


「ルイと二人きりで?」


「いえ、私の従者が3人来ます」


「あ~、クリスは騎士爵もちっだたわね」


「そうなのじゃ、クリスは騎士爵なのじゃ。そしてルイはクリスの見習い騎士、弟子なのじゃ」


「おじゃ姫様は心配ないの」


「心配しているのはクレマだけなのじゃ」


「それはそれは、クレマ先生は心配でたまりませんね」


「いえ、クリスとヴィリーがいれば怖いものはございませんわ」


「ヴィリー?」


「ヴィリーはクリスの妹弟子なのじゃ」


「強いのじゃ」


「おじゃ姫様よりも?」


「それは何とも言えんな」


・・・・・


「さあ、ここで暫しの別れね。私は右にあなたは左に振りかえったら負けよ」


「それは、-831」


「アダンは831を知っているの」


「俺が?知る訳ないさ。本当の意味を知っているはこの世に二人だけだろう」


「その二人が誰と誰か教えてくれないかな」


「連隊長あたりは知ってるかもしれないな」


「ユニヴァ連隊長が?そう、それは残念ね。もう会う事もないでしょうから」


「831って、案外”つまらない”かもしれないな」


「陳腐だから?」


「そう、意外と気がきていないかも」


「もう、二人とも!」

 アン・ルイス「グッバイ・マイラヴ」よく聞いたな。大瀧詠一+竹内まりあ「恋のひとこと」気分を保つためにずーっと流していました。

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