メイデンが横でむしゃむしゃ春の風
1
「食料が」
「心配ないみょん」
そう言うと、メイデンは家の外に出て僕を案内した。
2
「ここみょん」
地面に四角い鉄が埋め込まれていた。
「地下シェルター」
「そうみょん」
メイデン言う。
「ここに住んでいた人は陰謀論者だったみょん。本気で信じていたみょん、ハルマゲドンが起こって、人類滅亡って」
「じゃあこの中に、人がいるんじゃ」
「出張で帰れなかったはずみょん」
「意味ねえじゃねえか」
3
幸い、地下シェルターに鍵はかかっていなかった。
そして、中には十分な食料があった、しかし。
「これからずっとカンパンか……」
「我慢するみょん」
とメイデンが横でむしゃむしゃ。
4
無意味に春の風が吹いた。
5
「プロペラペラペラぺろぺろした舌が流されていく川の中でいつまでも身近でいてくれた短い君のペニスが1ペンスで売られていたよ。残されたお弁当は捨てられ、気高い気持ちで目が醒める時、世界は暖かくなる。ところがそうじゃない。クァルテットの朝顔の条件、それはみんながみんみである。ということはあなたはたんこぶであり、何故ならば三角形が月の送料を払わなければならないからです」