帰還編1
都の空は今日も抜けるような青だった。世々羅は深呼吸と同時に思い切り伸びをする。
「いい風だ」
世々羅は端折っていた裾を一度元に戻し、縁側に座り込んだ。まとめてあげていた豊かな黒髪もばさりと下ろして、休憩としゃれこむ。
ここの所ずっと晴天が続いていたから、世々羅は家の書庫の掃除をすることにしたのだった。いや、書庫というよりは兄の部屋、である。
兄は本の虫で、放っておくと本当に一日中本だけを読んで過ごすことができる――まさに寝食を忘れて読書に没頭するのである。そんな兄の部屋だから、至る所に書物が平積みにされ、投げ出されて足の踏み場もない。綺麗にしても数日で元に戻ってしまうのだから救いようがないのだが、しかし掃除せずにはいられない――どうにも世々羅は兄と正反対できっちりと片付けなければ気がすまない性質だった。
「ご苦労様、世々羅」
横手から声をかけられて、世々羅は声の主を見返した。
「心義姉上」
義姉――兄嫁の心は、にこりとたおやかな笑みを浮かべて茶を運んできてくれていた。書物しか無いといっていいこの屋敷で、この義姉はまるで天上からの遣いのように映る。切れ長の瞳は、空のように美しい青色。それだけで世々羅にとってはありがたい存在に思えた。
彼女のように上品で、細やかな心遣いのできる人が兄のお嫁様になってくださるなんて、と二人の婚礼の儀の折に世々羅は忍び泣きをしたものだ。元々義姉は孤児で他の家に引き取られていた所、兄が一目ぼれして強引にこの家に連れてきたのだった。もちろん先方の承諾は得ていたのだが、いきなり女性を伴って帰ってきた兄を、世々羅はとうとう気が狂ったのかと本当に心配したものだった――
「義姉上こそ、あんな兄の奥方をなさってるなんてご苦労様ですよ」
茶を受け取って、世々羅は肩を落とす。
「まあ、実のお兄様のことをそんな風におっしゃるものじゃありませんよ」
そうなのだが、と世々羅はため息をつく。
「確かに、兄上は我が鹿月家の当主としては申し分のない才能をお持ちですよ。けど部屋を書物の海にするほど勉学に没頭されて、肝心の当主の役割はずっと滞ってるんです。 他の家の皆様に申し訳が立たないですよ」
心は困ったように笑った。
「そういう方だと皆様諦めてらっしゃるのじゃないかしら」
「……そうですね……そうですよね」
世々羅は再び肩を落としながら、深い溜め息をついた。
勉学に励め――それがこの家、鹿月家の家訓だ。世々羅も幼少のころからそういい聞かされてきた。そしてそれに従い勉学に励んだ。しかし兄の場合は勉学とか励むとかそういう可愛いものではない。あの人は極めにかかっているに違いない。
仕事をする気もないのに当主をやっているのは、皇帝家からの引抜を免れるために他ならなかった。皇帝家の頭脳として雇われるというのは滅多にあることではない。鹿月の歴代の人間の中でもほんの数人だ。しかも兄はその歴代を越える非凡な頭脳を持っているともっぱらの噂で――
「あの兄上なら、多少の変人ぶりも容認されてしまうのかもしれません」
「多少、とは随分な過小評価ですね」
と応じたのは、心ではなかった。
二人が縁側から庭先を見ると、そこに一人の男性が立っていた。
こちらも心に負けず劣らず上品な雰囲気を醸し出している。姿勢がいい事と、その物腰の柔らかさが助長しているのだろう。正直言って、世々羅はこんな兄の下に生まれてきたかった。だが残念ながら、彼は同じ一門に属する別の家の人間だ。
「失礼します、お二人とも。勝手にお邪魔させていただきました……急用だったものですから」
「匠様? どうかなさったんですか」
世々羅は服装を正して立ち上がり、男に席を勧めた。
「いえ、ここで結構。すぐに立ち去りますので」
ふわりとした微笑のまま、匠は続けた。
「当代がお帰りになります。ご準備を」
当代――その久しく聞かなかった言葉に、心も世々羅も暫く反応できなかった。
「当代――ですか」
「はい。我ら染殿一門の、当代です」
堂々とそう言い放たれて、世々羅は心と一度顔を見合わせてから匠に目を戻し、
「……ご存命、だったのですね」
「はい。先ほど術に兆しが出ました。早ければ今日、当代がお戻りになられます」匠は諭すように言う。「無駄かとは存じますが、世流殿にお伝え下さい。鹿月家当主の、一番のお仕事をする時が来ましたと」
「はあ……まあ、伝えるくらいなら」
恥ずかしい話だが、兄がそんな他人のために仕事などするはずがない。伝えたところで、まず聞いてくれるかどうかが問題だ。
「それではわたしはこれから環殿のところへ伺いますので、これで失礼致します」
そう言うと深々と一礼して、匠はきびすを返す。
まずは彼を同じく一礼して見送ると、世々羅は呆然とした頭の中を整理しにかかった。
「当代……染殿の御当主が、お戻りになる」
「かれこれ二十年近く当代ご不在でしたね、染殿一門は……すっかり、いらっしゃらないことが普通になってしまうくらい」
心は落ち着いた様子で首を傾げて、世々羅もうーんと考え込む。
「先代が行方不明となられてから二十年ですから――もっとも高く見積もって十九歳くらいでしょうか。しかし今まで一体どちらにいらっしゃったのか……」
染殿当代とは、世々羅ら鹿月家や、先ほどの匠の家などが属する一門の主である染殿家の当主のことである。鹿月家や他の数家の人間たちは、染殿家の当主を補佐する代わりに染殿家から保護を受ける形になっており、世間的にはまとめて「染殿一門」と呼ばれていた。中心たる染殿家は皇帝家に仕えていて――都でも屈指の名家であった。
しかしその名家であるはずの染殿家は、不思議なことにこの二十年に亘って当主不在となっていて、更に不思議なことにそれに関して皇帝家から尋問されることもなかった。世々羅たちも特に何を命じられることもなく、ただ一門の存続だけを行ってきたのだった。
その二十年の間に鹿月たち一門内でも世代交代が起こっており、正直世々羅などは先代当主を見たこともない。生まれたときから当主不在が当然という環境で暮らしてきた身にとっては、どうにもしっくりこなかった。
「ともかく、掃除どころではなさそうですね。わたしは兄上にこのことを報告して参ります。兄上はお部屋ですよね」
「はい。かれこれ一週間、用がなければ動かれませんよ」
世々羅は縁側に上がり、溜め息混じりに兄の部屋に向かう。
ただでさえ出不精なのに、兄の部屋は屋敷の中でも特に奥まったところにある。これでは日に当たることもままならないので、正直世々羅は兄の部屋をもう少し縁側に近いところに移したいと思っている。
「兄上。世々羅です。ちょっとお話が」
案の定、返答はない。世々羅は辛抱強く繰り返した。
「兄上、世々羅です。お話したいことがございます」
いつものことだが、兄は本に食われているのではないかと心配になる。世々羅は溜め息をついて戸に手をかけた。
「兄上。入ります」
がらりと戸をひくと、薄暗いそこは見渡す限りの本の海だ。そもそも戸の目の前両側に、世々羅の腰の高さまで本が平積みされている。書物独特の湿っぽいような陰気な匂いを振り払うように、世々羅は戸を思い切り開け放った。
すると、部屋の中心で本と同化していた白い後姿がのそりと振り向く。
「あぁ、世々羅。もう食事の時間か」
「違います。先ほど昼餉を召し上がったところじゃないですか」
「では何だ」
まったく人の話を聞いていないことを証明するだけの兄に、世々羅はいつもながら呆れてしまう。
「先ほど、春日の匠様がいらっしゃいました。匠様の術に、染殿の当代のご帰還の気配が現われたそうです。鹿月家当主として、然るべきご対応を御願いします、兄上」
「当代が、帰還?」
兄――世流は怪訝そうに宙に視線を彷徨わせ、
「そうか」
それだけ言うと、世流は座っている場所から立ち上がり、部屋の奥の方の棚の戸を開いた。そこから一冊の帳面を取り出して、またもとの位置に戻ると、その帳面を畳の上に置き、
「確かに聞いた。後はお前に任せる」
「……兄上。さすがに染殿当代に関する事柄は、当主がなすべきではないかと私は思いますが」
彼を相手に起こったとしても屁理屈で混ぜ返されることを経験上知っていたので、世々羅は怒りを噛み殺しながら言った。兄はそれに気付いているのかいないのかすら判然としない茫々(ぼうぼう)とした様子で、
「当代にはもちろんお会いする。だがそれまでの準備なり何なり、そんなものお前でもできるだろう。書庫の一番奥の、鍵の付いた棚の中に、役割うんぬんの記載された書物が入っている。それを見ながら準備したらいい――鍵は、これだ」
世流は懐から小さな布袋を取り出し、世々羅に投げ寄越した。本の海に埋没してしまわないように、世々羅は慎重にそれを受け取った。
「そんなに大した事じゃない。儀礼的なことは千鳥家が準備をするし、我々のできることなども限られているからな」
「はあ……」
一応、鹿月の当主としての自覚、というか――対処の方法は知っていたんだなと、非常に次元の低いところで感心しながら、世々羅は手の中の布袋を眺めた。
「わかりました。それと兄上」
「何だ」
「当代にお会いするんですから、身なりはきちんと整えてくださいね。髪の毛も顔も、今非常に見苦しいですから」
世流はやはり怪訝そうに宙を眺め、無精髭伸び放題の顔を撫でた。
「うん、わかった」
「では、お邪魔致しました。失礼します」
言って、世々羅は戸を開け放したままその場を去ろうとる。
「世々羅。戸を閉めていけ」
「一寸開けておくんですよ。締め切ったままじゃあ、当代がいらっしゃる前にご病気になられてしまいます」
「一寸、とはどのくらいだ」
「一寸は一寸です。後でまた閉めに参ります」
そう言って廊下に出て数歩行ってから振り返るが、戸は開かれたままだった。膝立ちになって手を伸ばせば届くだろうに、それだけのことすらしない。それが兄という人間である。
兄が行った「千鳥家」というのは、言うならば染殿の執事をする家のことだ。千鳥家の当主が、染殿の当主の側近をするのが代々の習わしであった。ゆえに、というべきか、この千鳥家の当主も現在は不在である。先代――となっているのかも不明だが、少なくとも二十年前までの千鳥家の当主は、染殿家の当主の側仕えをしていたため、主の失踪に伴う形で不在である。
「……そう言えば、千鳥家の方はどのように準備をなさるんだろう」
呟きながら、世々羅は敷地内の別邸にある書庫の鉄製の重い扉を開いた。途端に、さきほどの兄の部屋と比べ物にならない陰気な匂いが押し寄せてくる――けして世々羅も嫌いではないが、長時間耐えられるものではない。
この書庫にしまわれているのは、鹿月家が染殿一門に加わってから以降の歴史の記録や、家系図――鉄製の扉に閉ざされているだけあって、非常に重要なものばかりである。ちなみに兄はどこに何があるのか、何が書いてあるのかさえ幼少の頃に――世々羅の知らぬ間に、すっかり覚えてしまっている。一方の世々羅は、せいぜい場所くらいである。それでもこの書庫は、書庫といいつつ一般的に言う蔵ほどの大きさがあるので、それが普通だろうと世々羅は思っている――兄はおかしいのだ、という大前提が、世々羅の判断には横たわっていた。
「奥の、棚――って、言うと、確かあの白い……」
これも子供の頃から不思議に思っていた、書庫の奥に鎮座する白木の棚。蔵の明かり取りの窓からいつでも日が入るように置かれていて、世々羅は何も知らないながらもそれが特別なものであると感じていた。しかし、これまで一つもそれに関して世々羅は教えられてこなかった。
鍵を持っていたことも含め、恐らくあの棚については当主が全権を握っていると思っていいだろう。それを易々と放り投げた兄も兄である――が、仕方ない。兄はおかしいのだ。鹿月の当主職だって、もしも皇帝宮に仕えることが業務に入っていたら放り投げていただろう。それくらいに根からの引きこもりなのだ。世の中とは違う空気を吸って生きているのだ――
棚の開き戸にかかった鍵を解錠すると、思いのほか軽い手ごたえで戸が開く。中に収まっていたのは、一冊の帳面であった。
「……思ったより薄いな」
手に取って開いてみても、表紙裏表紙が分厚いだけで中身はそれほどない。そして一枚めくってみると――
「……「染殿九条の訪れに、此を春日に預けよ」……」
と、白々と書いてある。もう一枚めくると、絢な文様が描かれている面があって、それ以降は白紙であった。
「……ということは」
と、世々羅は例の文様の面に戻ってきて、それをまじまじと見た――鹿月の家の紋とは違う。春日家に預けよとされているから、何か術式に用いるものなのだろうか。
しかも、「染殿の九条の訪れ」とある。九条とは、染殿家の九代目の主のことを差し、これから帰還するといわれているのがまさにその九代目であった。
「九代ずっと、この時のためだけにここに収められていたのか……?」
首を傾げたが、こんな物の存在すら初めて知った世々羅には、それ以上のいい考えは浮かびようがない。ともかくも春日の家にこれを届ければ、鹿月がお勤めを果たしていないと糾弾されることはない。
春日の家は、染殿一門の中でも特殊な家であるために、その他の一門――例えば世々羅ら鹿月家や、千鳥家――の敷地から離れたところにあり、訪れるには少しばかりの遠出になる。心に外出の旨を告げて門を出ると、胸のすくような青空が心地いい。
長期不在だった一門の主が帰ってくる――そのことを寿ぐかのように風が清かで、陽の光が透明で、まるで何か特別なことが始まるような気持ちにさえさせる。
「……まぁ、やっと元に戻るというだけなんだけどな」
そう苦笑しながら呟いた時――
前から人がやって来たのが、世々羅の視界に入ってきた。
「……え?」
世々羅が思わず足を止めると、相手は軽快に通り過ぎて行った――塀の上を。
「なっ……何ものだ!」
そこは染殿とはゆかりのない人間の家の塀だが、みすみす狼藉を働かんとするものを見過ごすわけにもいかない。
通り過ぎかけた人間――ぼさぼさの頭をした、恐らく世々羅と同世代だろう少年が、塀の上で立ち止まってこちらを振り返る。そして、
「何だ?」
と、素知らぬ風に問うてくるのだった。
「何だ、じゃない! お前はそこの住人ではないだろう、盗人か!」
少年は数回瞬きをすると、自分の足元を見て、
「ああこれ、盗人のための通路なのか」
と馬鹿としか思えないことをほざいて、身軽にそこを飛び降りた。
「盗人じゃねえのは、こっちを歩きゃいいんだな。親切にどーも」
軽く言って手を振り、すたすたと世々羅の横をすり抜けていく。
「……何だ、あいつ」
世々羅は真面目で好ましい人格であるが、時々馬鹿であるところがある――と言えど、この辺りの流れを振り返るに、この対応に腹を立てるにはいろいろなことが起こり過ぎていた。
間髪入れず、といった感でまた前から人が来た。今度は二人――義姉の心と同じ年頃の丸眼鏡の青年と、不可思議な格好の少女で、どこをとっても共通点など見られないのにどこか親しげであった。
青年もこの辺りでは見かけない顔――そういえばさきほどの少年も見たことがなかった――だったが、少女の方は奇抜の域で見かけない姿をしていた。見たところ十二、三歳の少女であるのに髪の毛は真っ白で、巫女のような服装をしながらがに股で歩くのだ。隣の青年とも対等に話しているように見えた。
もしかしたらどこかのお姫様がお忍びで、と思うものの、この辺りには見事に人家しかない。商店などの集まる場所からは外れていて、見物するには的がずれていた。
やがて距離が縮まると、青年の方が先に世々羅を目にとめた。
「申し訳ない、君、この辺りでクソガキを見ませんでしたか」
少女ばかりに気を取られていたが、この青年もどこか浮世離れしていた――目元に力が入っていないというか、全体として茫洋とした感じの表情で逆に奇妙である。そこにきて丁寧な言葉遣いの中に異彩を放つ「クソガキ」呼ばわり。世々羅はどこか腑に落ちないものを感じながらも答えた。
「はぁ……おかしな人ならば見ましたが」
「あぁ、それじゃそれじゃ」
と、答えたのは例の少女だ。見かけにそぐわず、と言おうか見かけ通りと言おうか、可愛らしい声で明け透けに言う。
「それでそのクソガキはどっちへ行きおった?」
まったく悪意なく、ごく自然に織り込まれる「クソガキ」の音にものすごい違和感を覚えながら、世々羅は自分の背後を示した。
「あちらの方へ……」
少女はふーん、と不満げにそちらを見遣ると、
「まぁ都から出ん以上は危険はないであろ。、こちらは先に家へ戻ろう」
「そうですね。そうは遠くへも行けないでしょうし、腹が減れば騒いで自然人の目を引くでしょう」
二人が非常に面倒臭そうに、けだるそうに言うので、この二人とあの少年が一体どういう関係なのかまったく想像がつかない。親子ではあるまい。しかし家族というにも一つも似ていない。しかしこの少女がどこぞの姫であるとして、青年はともかくあの少年は説明がつかない。
「ありがとうございました」
「急いでおったところ、呼びとめてすまんかったの」
好きなことをどこまでも適当な雰囲気で言い放ち、二人も世々羅の横を通り過ぎて行った。
(……な、何なんだ? 今日は……)
当代の帰還だの、塀の上を歩く少年だの、よくわからない二人組だの――
「ああそうだ、急いでるんだった」
もちろん勘のいい人間ならば、それがすべて偶然だとは思わなかっただろう。しかし世々羅は、時に馬鹿と言っていいくらいに真面目であり、素直な人間なのだった。
「あれは、鹿月の人間じゃの」
と、少女が呟いた。隣で青年がほう、と瞬きをする。少し振り返るが、少女が言った通り先を急いでいたようで、既に背中は小さくなっていた。
「確かに、利発そうな少年でしたね。あのクソガキとは全然違った」
すると少女が笑った。
「何を言う。あれはおなごじゃ」
「え?」
「確かに、鹿月のしきたりか男のなりをしていたが、あれは女じゃ。まぁ、男と言っても通用する顔立ちではあったがのぉ」
青年はもう一度あの背中を振り返る――長い髪を後ろで高くくくり、紫色の袴を穿いていて上背も高く――おまけに少年と言ってまかり通る顔立ちもしていたのだが、あれは少女なのだ。
「鹿月の当主の身内じゃな。おおかた春日にでも行く途中だったのであろ」
はぁ、と青年は間の抜けた感嘆の息を吐いて、
「いやはや、世間とは狭いものですね」
「ほんにのぅ」
少女はくっくと、忍び笑いを漏らした。
「しかし少しばかり、意地の悪いことをしたかのぉ」
【続】