とてもうれしい夢でした
忘れたくない夢だったので、小説の形で残すことにしました
自分の記憶維持のために書いているものなので、面白いとは思はないと思います・・
自己満足な小説です。
夢を書いているので、短編を集めた連載小説という形になっています
どこか遠い宇宙で、私たちは闘っていた。
いや、私自身は闘っていない。非戦闘員だが、いざという時のスペックとしてその船に乗っていた。
何かが船を攻撃し、船は軋み、警報が鳴る。
白に青い線が入った近未来的なおそろいの服を着た私たちは、爆音の響く中、
どこへ逃げることもできず、悲鳴を上げ、怒号を飛ばし、右往左往。
そんな中、司令官が命令を出した。
「シェルターを発動する。8人必要だ。誰か頼む」
私は志願した。理由はわからない。何を思ったのか知らないが、自然に手を挙げていた。
8人はすぐに決まった。普通は、すんなりと決まるはずがないのに。
8人はそれぞれ専用の部屋に入った。
円柱を囲むように作られた部屋で、その真ん中に空洞が空いており、その空洞に面した部分はガラス張りで
そこから、他の7人の様子が見える。まるで切り分けられたバームクーヘンのような部屋。
中には白い机といすだけ。ドアノブは、ない。内側からは開けられない。
「始まります」
機械の、女の人の声が聞こえた。
8つの部屋真ん中にある穴の下が、青く光りはじめた。機械的な、青い色。
ちょうど真正面の部屋の女の人が、半狂乱になってガラスを、ドアをたたいてる。
ああ、たたきすぎて手から血が出てるじゃないか。そんなことしても意味は無いのに。
斜め前の部屋の男の人は、狂ったように泣きながら何かを叫んでる。
防音の部屋だから、何を言ってるかわからないや。
あ、観察なんかしてる場合じゃない。時間はないんだから・・・
お父さんお母さん、弟、今までありがとう。そして、ごめんね。
友人たち、こんな私の友達でいてくれてありがとう。ごめんね
○○・・・私にはもったいない彼氏だった。ありがとう。ありがとう。ごめん
あの女の人や男の人のように、恐怖でおかしくなるのかと思っていたけど、案外冷静だな、私。
あぁ、ぐるぐるしてきた。世界が回る。あ、倒れちゃった。天井が見える。でも、痛くないな
口の端を何か液体が流れる。もしかしなくても血かなー・・・
そうだ。最後の言葉とか言わなきゃ。
「○○・・あい、し・・・・・」
駄目だ。もう声も出ない。最後まで言いたかった。・・・視界がかすむ。
死後の世界ってどんなのだろう。心停止しても数秒は音が聞こえるって本当かな
あれ、私が倒れてる。うわ、目濁ってる。口の両端から血、あふれてるし・・・
でも、なんか満足そうだな。よかった。
ああ、私が下に降りていく・・いや、私が上がっているのか?
そこで、私は目を覚ました。
「あぁ、夢か」
追いかけられて殺されそうになる夢はすごい頻度で見るのですが、
毎回追いかけられている途中に夢だと気づき、無理やり起きるので、夢の中で今まで死んだことがありませんでした。
だけど今回の夢は、起きるまで夢だと気づかなくて、初めて夢の中で死にました。
あらかじめ死ぬとわかっている状況であんな部屋に閉じ込められたら、人間の本質がわかりやすく出る気がします。
そんな中、大事な人に感謝して、誤って、最後の言葉に、愛の言葉を選んで、誰かのために死んでいく。
私の夢なのでご都合展開になっているのかもしれませんが、その死があまりにも自分の理想の死に方で、自分は最後に笑って死ねる人間だと証明されたようで、
とても、とてもうれしい夢でした。