シロクロカメラ
夜明けの街に夜が啼く
街頭の明かり踏みつけ消して
何故だか言葉が出てこない
喉を通る空気だけの音に、ねぇ
首から提げた古いカメラは
今日もご機嫌が悪いようで
写すは何時でもシロクロクロシロ
もうどうにかなっちゃったみたいで、さ
割ったガラスの欠片がさ、
ボクを突き刺して苦しめるとき
君は何をしてたっけ、とか
全部シロクロに残ってた、ってね
断片とか全部
分かり易く歪めた脳内にさ、塩酸を注ぐみたいな感覚
シャッターを押してごらんよ
君の今迄だって全部写っちゃって、ほら
心がガラスで出来てるなら
もうちょっと強かったのにボクは何故
言い続けても何も出てこない
言葉にならない言葉を吐くよ、ほら
ね
結局嘘とか、
結局裏切り者!
結局全部嘘とか、
結局皆、
シロクロの中に、皆
断片とか、全部!
分かり易く歪めた脳内にさ、塩酸を注ぐみたいな感覚
シャッターを押してそしてさ
世界まで全部写してしまえ、さぁ
分かり易く歪めた脳内にさ、塩酸を注ぐみたいな感覚なんだって
シャッターが押された
壊れて砕けて狂ったカメラ