天逆毎篇 八章 ツンデレじゃないんだからねっ!
「ばあちゃんばあちゃん。聞きたいことあるんやけどさ、ちょっと時間いい?」
「いいよぉ」
伶冶さんとの再会を果たした翌日、僕は自分ちの家系について調べようとしていた。
とりあえず父と母に聞いてみたが「知らん」と返されそのあとに「はよサクシ―ドンやりなさい。前回のテストのときに課題終わらなくて痛い目見たでしょ」というありがたいお言葉が続いた。
ならば、とひとまず家に住んでいる母方のおばあちゃんに聞こうという話だ。
「ちょっとうちの家系について調べとうて」
「とりあえずそんなところに突っ立ってないではよ部屋に入ってきなぁ。あ、お菓子食べる?」
ありがたく頂戴しておこう。べ、別に食べたかったわけじゃないんだからね!(ツンデレ風)。
「んで、家系についてやねんけど」
「家系…家系ねぇ…聞いたことあるのは―――」
情報をゲットした僕はさっそく伶冶さんに情報提供をしていた。
『琢音さん、家系について若干わかりましたよ。』
『まじで?はやくおしえろ。』
『どうやらうちの家系はなんか特権をウカノミタマノカミ?って人からもらった白狐?が祖先らしくて、そこから代々その特権っていうのを受け継いでるらしいです。なんかほとんど知らない単語すぎて困ってるんですけど』
ちなみにこれだけの情報を聞き出すのにお菓子を食べすぎておなかいっぱいになったのは言うまでもない。
『やっぱりか。そうっぽいとはおもってたがおまえのかけいってずいぶんとすごいんだな』
なんか褒められたんだか何なんだか分からん。あと全部ひらがなで見ずらいなオイ。自分が子供に見える行為を加速させてどうする。
『これからどうすればいいですか?まだ何か必要な情報があれば聞いてきますけど』
べ、別にまたお菓子が食べたくなったわけじゃないんだからね!(本日二回目のツンデレ風)。
『いや、じょうほうはじゅうぶんすぎるぐらいあつまった。おれはたいしよしてくるから、あとはまかセロリ!』
この返信を境に伶冶さんとの連絡はぱったりと途絶えた。僕の頭の中で「死んだんじゃないの~?」と言ってくる人がいた。