表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/17

天逆毎篇 二章 藁にもすがる腹痛持ち

 家にようやくたどり着いた僕は自室に戻り、瓶を開けてみようと思った。というのも正直体調の悪化で永遠にお花をむしるという状況は避けたかったからだ。

 藁にも縋る、知らん人にも縋る思いだった。瓶を握って開けようと力を入れると、案外すぐにパカッと開いた。

 中身は結構なんていうか蛍光色のオレンジジュース…みたいな色をした液体だ。これを爪につけるなんて明日も学校だし校則もあるしでちょっと遠慮したかったが、躊躇していたら、数多くのお花をむしりすぎて環境破壊は気持ちいいニキとか思われそうだし、何よりつらい。

 腹をくくり、絵筆をよく洗って、つけてみることにした。

 絵筆を爪に走らせてみると、意外とひんやりしていて気持ちよかった。急いで乾かしていると、おなかがお花摘みの時間だと伝えてきた。

 葛藤があったからか気づくのに遅れ、結構というかかなりやばい状態だった。中学生にもなって、コレはいやだなぁ。

「嘘じゃねえかあのペテ…ん?」

 さっきまでなんかもう地球が爆発するような気分だったのが、すっかり収まって小鳥が平和の旋律を奏でているように感じた。

 これはもしやと思ってズボンの上から確認してみたが、無事なようだ。となると、ほんとにこれ―――オレンジ色の液体―――がどうにかしてくれたのだろうか?とにかく…助かったぁ。落ち着いたら地獄を見たというオチはありません。(=゜ω゜)ノ


 というのが、僕の中学生の頃の話。そして僕が探しているのがその男の人、というわけだ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ