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死にたがりな悪役令嬢  作者: 緑茶
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〜*第4話-14*〜

「目覚めさせてしまったか?すまない」


手を握り締めると、兄の手が少し強張るのが分かった。

そして笑みも浮かべてはいるが、どこか辛そうで。よくよく見ると目元に隈が出来ている。

「眠れていなんですか?隈が出来ていますよ」

隈が出来ているところを指でなぞるように触れると、今度は逆に手を兄に掴まれた。


「…自分が不甲斐なくてな。そして、可愛い可愛い妹が倒れていてゆっくり休める私ではないのだよ」


いつものように、からかい交じりに怒られるだけだと思ったんだけど…。

どうしよう。こんなに心配をかけてしまうだなんて思ってもみなかった。

「心配かけてごめんなさい。でもほら、身体に傷もないし元気ですよ!ね?」と笑いかけるも、兄の表情は晴れるどころか、どんどん暗くなっているような。


『いっそのこと、もうこのまま屋敷に閉じ込めるべきか』

『そしてつねに側にいて、二度と目を離さないで・・』


サーシャの魔法の影響だろうか。凄い情報量が頭の中に・・。

てゆうか、こんなに一気に色々な事を考えているなんて凄い。頭パンクしないのかな。

何とかこのダークな考えをリセットさせないと。


一体どうすれば・・。

頭を休ませるには…やっぱり寝るに限る。


「お兄様。休みましょう」

両手でグッと兄の頭を引き寄せ、隣に寝かせ兄と向かい合う。


「ツツ!いきなり何をやって!」

慌てて起き上がろうとする、兄を起き上がらせないように頭を思い切り胸元に抱きしめる。

恥ずかしいだろうが、我慢してもらわないと。


「お兄様、私とゆっくり睡眠を取りましょう。お兄様の綺麗な顔がやつれると、ご令嬢達が心配しますよ。勿論、私もとても心配ですけどね。」


髪を撫でていると、抵抗していたがだんだん私にされるがままになる兄。

このまま少し眠ってくれるといいんだけど。


「アメリア…。リア…」

名前を呼びながら私の身体に腕を回し、より密着するように抱きしめられる。

苦しい。と言いたいけれど、兄の手が震えているため、とても言えない。


「大丈夫ですよ。私はここにいます。心配かけて本当にごめんなさい。」

「あぁ、そうだな。・・お前がもし死んでいたら、きっと私はあいつを殺していた」


・・・なにやら恐ろしい単語が聞こえたが、気のせいだろう。


「いや、そんな事考えたくもない。考えただけで恐ろしい。リア…私の側から居なくならないでくれ。頼むから」

「大丈夫。悲しませる事はしませんよ。私はこの家族が大好きですから」


いつか消えると決めてはいるが、兄の精神面の為にも嘘をつく。

「お休みなさい。お兄様。良い夢を…。」


◇◇◇


その後、兄の執事が呼びに来るも最近全く休んで居なかった事を知っているのか、私のベッドで休む兄をどうしたものか。と悩んでいたので、起きるまでそのままにしておいて大丈夫な事を伝えた。


兄が起きたのは、翌日の朝の事だった。


「なんと情けない姿をみせてしまったんだ」と凄く落ち込んでいたが、少し元気になってくれたようで安心してたが、その後は昨日は言えなかったから。とお小言を2時間近く言われるはめになった。


うん・・。調子が戻ってくれて本当に良かった。

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