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死にたがりな悪役令嬢  作者: 緑茶
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〜*第4話-4*〜

そんな今日もテラスで殿下と豪華な食事を食べ過ごしている。

・・・・何故マグノリア嬢を誘わないのか。

まぁ、最近は前宣言していたように私に乱暴はしないし、不愉快な言動をしなくはなったけど。

それでもやっぱり、嘘でもこの人には笑いかけられなくなってしまった。


ある意味、私の素の一部を見せる事になっているのだろうか。


「アメリア嬢」


そんな私を知ってか知らずか、こちらの様子を伺うように声を掛けられる。

・・早く食べきって解散したかったのに。


「はい、なんでしょうか。殿下」


手を止め殿下に視線を向ける。どんなに嫌いでも礼儀は忘れられない性分のようだ。


「来月、王宮でダンスパーティーを開く事になったのだが、パートナーとして一緒に来てくれないだろうか。」

「ダンスパーティーですか」


ギュッと手をテーブルの下で握りしめる。

嫌だ・・行きたくない。どうしてそんな公の場に行かないといけないの。


「その、婚約破棄の話を保留にしてくれているのは分かっている。だが、父上はその事を知らないのだ。其方には申し訳ないのだが、、無理だろうか」


そう言う殿下の頭に大型犬の耳が見える。これは見るからに落ち込んでいる。

この人、この前からこの顔をすれば私が断れないって分かってしているんじゃないかって思う程だ。一体どんな心境の変化なんだろうか。


「・・やはり難しいようだな。其方は急用があると父上と母上に伝えて」

「わかりましたよ。良いですよ。行きます」


もはや捨て犬を保護する心情だ。

それに最近思い出してしまう。幼い頃はあんなに横柄ではなく、可愛い年相応の笑みを浮かべ、一緒に遊び私が怪我をしたら、涙目になって心配して医師に治療をさせていたこと。


根は優しい人だと理解はしている。だからこそ許せずにいた。


「本当か!?」

「はい。本当です」

「・・感謝する。嬉しいよ。アメリア嬢」


嬉しそうに笑う姿に胸がズキリと痛む。自分を嫌っていると理解している相手を誘うことは、きっと凄く勇気がいる事だと思う。

それでも、この人は頑張ってくれたんだよね。


もやもやとしたまま、残りを食べきって早々にその場を後にする。

・・花を見に行きたいなぁ。

ハリソンが育てている花壇に行こうか。今日は彼も予定があると言っていたし、来ないだろう。


◇◇◇


歩きなれた道を進み、もう少しで庭園に着く所で何か話声がする。

何だろう。人目を気にするかのように隠れて話しているようだ。


陰からは分からないが、一人はハリソン?もう一人は女性の声だが誰か分からない。

自分も見つからないように、少し距離があるが隠れて聞き耳を立てる。


「・・殿下と・・貴方の望みを・・協力しましょう」


女性の方は声小さく中々聞き取れない。


「いや、私はそんな事はしたくは・・」

「誘いを断るの?あの人に言ってもいいの」


イライラしているのか、口調が強くなり声が聞き取れるようなった。

ハリソンはその言葉に動揺している。


「頼む・・それだけは止めて下さい」


苦しそうにそう言って地面に崩れ落ちる姿。一体何の話をしているんだろうか。

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