〜*第4話*〜
「ここは・・」
目を覚ますと、視界は真っ暗な闇に閉ざされている。
何も見えない。誰も居ないのだろうか。
「誰かいないの?」そう声を出しながら、暗闇の中を歩くも返事は返って来ない。
どのくらい歩いただろうか。随分と歩いた気がするが何も無いから、進んでいたのかさえ分からない。
再度誰かいないのか、そう呼びかけようと思った時
『ふふふ、ねぇ怖がっているのかな』
突然背後から笑う声が聞こえてきて、振り返ると小さい女の子が2人立っていた。
一人はピンク色のふわふわした髪の毛の美少女。
もう一人はフードを深くカブっており、顔は見えず無口な子だ。
あれ、この女の子既視感が・・
「こんにちは。ねぇ、ここは何処なの?」
そう尋ねてみるも、クスクスと楽しそうに笑うばかり
『分からないの?分からない振りをしているのかな?』
私を無視するように、フードを被る恐らく少女に話しかける。
『そうなんだ・・。ねぇ、お姉さん』
もう1人は喋って居ないはずなのに、何か会話をしていたようで突然私に話し掛けて来た。
「な、なに?」
『ここはね、貴方と私達の世界だよ』
・・私たちの世界?ここが?混乱して何も言えなくなっているが、そんなこと関係無いというように、手の持つぬいぐるみとクルクル回りながら、話していく。
『そう。私は遮断なんてしたくなかったけど、そうお願いされたの、これが鍵』
どこから取り出したのか、暗闇の中から急に光り輝く扉と鍵が現れる。
『また忘れるかな?ううん・・この扉が開いたらまた壊れちゃうかな?どうかな?』
無邪気に笑う少女の瞳に光が無い事に気が付き、ゾクリと身体が震えた。
『んー、でももう仕方ないからね』
「仕方ない・・?」震えるがようやく少し声が出た。
『うん、この世界がこれからどうなるのかは・・貴方次第だから』
ふわりと身体が浮くと、私の目の前までやってくる
『良い事を教えてあげる、貴方は私だけど、私も貴方』
心臓のある部分に、そう言いながら指を当てる。
『私の名前は・・アメリア アルベルティ。その体の持ち主よ』
既視感の正体はそれだったのか。どおりで見覚えが有るはずだ。
『まさか・・殿下にあんな事されるなんて思わなかった』
あぁ、そうか。あの記憶はあるんだ。そうなると、もう一人のあの子は一体・・
『あの子は今の貴方と話したがらないわ。それより・・アメリア。忠告よ』
「え?」
『裏切り者が近くに居るわ。気をつけなさい』
「待って、裏切り者って誰!?何が起こるの」
”忘れないで”そう囁かれた後、眩しい光が私を包む。
その瞬間もう1人に目を向けると、フードの中からアメリアと比べ物のならないほど、冷え切った瞳が見えた気がした。




