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死にたがりな悪役令嬢  作者: 緑茶
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〜*第3話-6*〜

「えー、それでは本日はエクリア王国の成り立ちについて。知っての通り我々の住むエクリア王国は、200年前までロータス帝国に支配されていたが……」


歴史書をみながら、パラパラとページをめくる。

支配されていた帝国の名前の学園なんて…皮肉ね。


反乱が起き、傘下の国々に裏切られ消滅したロータス帝国。その内の1つがエクリア国の初代王。エクスタリア王だ。ロナルド達はその子孫にあたる。


流し読みしていると、気になる箇所に目が止まる


【この王国護りし者、人智を超える力をふるいて、我が王国に仇なす者討ち滅ぼす】

【その者に、魔法使いの称号与え、未来永劫我々の国を護りし英雄となる。】


…魔法使い?まるでファンタジーね。


「昔は魔法を使える者が居たと言いますが、現在は魔法を使える者は居ないと言われていますがね。」


でも良いわね。魔法を使えたら苦労しないんだろうなぁ。やりたい事全部出来そうだし。


***


授業が終わり、室内だと相変わらず視線が集まってしまう為庭園にでる。

王族専用とは豪華さでは劣るものの、手入れされた素敵な花が咲き誇っている。


「綺麗ね…」


誰も愛でることがないのか、人っ子1人居ない。

今後ここが私のオアシスになりそう。


「アルベルティ公爵令嬢に誉められるとは、大変光栄でございます」


声のする方に目を向けると、知らない男性が立っている

。光栄って事は…庭師ってことかな。

それにしては若いような?立ち上がり少し距離をとる。


「あの…貴方は」

「失礼しました。私はここの庭師をしている、バロン・ハリソンと申します。」


優しく笑う顔と穏やかな声に、少し警戒心薄れる。

性を持っているという事は、平民ではないのだろう

それなのに庭師をしているって凄いな。


それに…エリック兄様やロナルド殿下まではいかなくても、十分に顔も整っており女性にモテそうだ。

艶のある綺麗な黒髪、グレーの瞳がとても似合う。


「あ、アメリア・アルベルティです。すみません····黙って入ってしまって。とても綺麗だったので」


「とんでもない。そのように言って貰えて嬉しいです。趣味でここは管理しているんですよ」


自由にして下さい。と言われたので、邪魔にならない場所に移動してまたしゃがみこむ。

ザクザクと、ハリソンの土を弄る音が心地よい。


ーー もういいや。座っちゃえ

しゃがみこんでいる体制も疲れ、その場に腰を下ろし

脚を抱き、膝に頭を預ける。


あー、このまま寝たいなぁ。帰ったらダメかな


「アルベルティ令嬢は、聞いている噂と全く違いますね」


土弄りが終わったのか、花に水を掛けながらそう言って笑うハリソン。


「あはは、まぁ…本当の事もありますから」


事実と嘘が飛び交い過ぎて、否定するのも疲れる。

どうせここを卒業したら、ここにいる生徒とは関わりなんてなくなるし

社交界で関わる事も極わずかだろう。


それに2年経てば私は居なくなるし。


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