〜*第3話-4*〜
「これは、これは。崇高なるエクスタリア殿下ではありませんか。我が妹になにか御用ですか?」
相手を牽制しながら、アメリアに目を向ける
·····やっぱり顔色が悪いな。朝食もあまり食べていなかったからな。
それにしても……なんて格好で眠っている。
襲われたらどうするつもりなんだろうか。この姫君は
「……どうしてお前がここに」
キッと鋭く睨み付けられる。昔から少しも変わらない、敵意に満ちた瞳。
取り敢えずアメリアのこの姿は、この者にはみせたくない。
「私もここには入れますからねぇ。まぁ、それは殿下もご存知でしょう?……それより、妹から本日話がいっているかと…後日父から詳細は陛下に伝わるでしょうが。それを踏まえて、殿下はどうしてここに?」
「ーッ、その話なら承諾していない」
複雑そうな表情をする男を無視し、上着を脱ぎアメリアに掛け、そのまま横抱きをして抱き抱える。
「エクスタリア殿下…この子が貴方を愛してる間は勿論我慢出来ます。この子の好きなように支援するのが、私の役目ですからね。ただ、この子を傷付ける事があれば俺は貴方を許せなくなります。お忘れなきよう」
内心イライラが止まらない。アメリアのこの姿をみたというだけで、正直不愉快だ。
「……今回はこれで失礼する」
そう言うと案外素直に去って行った。
この場を去ろうと思ったが、手間が省けたな。
木にもたれかかって座り、寝かせたアメリアの髪を梳く。全くこのおてんば娘は、心配事ばかり増えてしまう一方だ。
「もっと…監視の目を増やすべきか」
なんて思っていると、魘されているのか徐々に呼吸が荒くなり、何か言っているようだ。
「……めんなさい、ごめんなさい」
ポロポロと頬を伝う涙。苦しそうな謝罪の言葉に胸が締め付けられる。
一体なんの夢をみているのだろうか。
「アメリア…泣かないでおくれ」
流れる涙を指で拭う
少しすると、うっすらと目を開き誰かの名前を呼ぶ
…誰だ?聞いた事も無い名前だ。
すると涙を流しながら愛おしそうに、俺の頬に手を伸ばし触れる熱い手の温もり。触れられた所に熱が籠る。
「貴方を愛してる。……愛してごめんなさい」
なんだ…王太子と婚約破棄したのは好きな人が出来たからなのか。
ーあぁ…この子にこんなに愛される男が心底羨ましいと思う。
、




