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〜*2話-20*〜
静かにゆっくりと水に沈んで行くような感覚。
暗い暗い闇に堕ちていっていたのだが、突然淡い光が差し込み照らす。
『ーーー』
誰かに呼ばれた気がして、ゆっくりと目を開けると奏汰が困ったように微笑んで、優しく私を抱きしめていた
「……かな、た。奏汰ぁ」
涙が途端に溢れ出す。
会いたくて会いたくて焦がれていた人にまた会えた。
抱きつきたいのに身体が固まっているのか、腕しか動かせない。
「……もっと貴方の傍で生きたかった」
なんとか奏汰の頬に手を当てる。まるで生きているかのように温もりを感じる気がした。
「貴方を愛してる。……愛してごめんなさい」
そう伝えると、優しく口付けされる。
その直後、意識が遠くなり視界が真っ暗になった。
『ーー!ーーー!!』
奏汰…ごめんなさい、なんて言っているのか聞こえないよ……。
そこでプツリと意識が無くなった。
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