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死にたがりな悪役令嬢  作者: 緑茶
20/92

〜*第2話-11*〜

その後戻ってきた父と継母は、慎吾が上手く言ったみたいでドア越しに「明日に備えゆっくりしなさい。もし体調が戻らないなら、私が引越しをしてくるから」

と優しく声を掛け離れていった。


血で汚れたシーツは慎吾が交換して持っていき、洗濯をしたようだ。


痛みと羞恥心と憎悪がグルグルと頭を支配する。

やっと、約1年の地獄を終えたと思ったら、義弟にこんな思いをさせられるなんて。


…どうして、私がこんな目に合わないといけないのか

ようやく収まったと思ったら、また溢れ出す涙。


2度と同じ思いはしたくない。

明日にはこの町から出ていけるんだ。

今後の生活は、望まれた人物像で過ごして生きていってやる。



*****


それからは極力家には寄り付かず、女子校・女子大に進む事で男絡みのトラブルはなく、周りの望む人物像で過ごす事で、穏やかに過ごした。


そして、無事社会人となりOLとして働き始めた時1人の男性と出会った。


男性を前にするとトラウマから、萎縮するようになっていた。そんな私の教育係として着く事になり、迷惑をかけてしまったらどうしよう…と悩んでいたが

そこまで萎縮すること無く、仕事を教えて貰うことが出来た。

この人のもつ穏やかな空気感のおかげかもしれない。


ーまぁ、だからどうって事じゃないけど。


出会って数年後。その後もその人とは普通の先輩・後輩として接することも多く、新人だった私も色々な仕事を任されるようになっていた。


「お疲れ様です。神谷さん今宜しいですか?」


「うん。どうした〜?」


本当この緩さは変わらない。最初は緊張させない為かと思って居たが、これがデフォルトらしい。


「A社に送る商品のサンプルなんですが……」

「あー、その時はここの……」


色々アドバイスを貰い、お礼を伝え離れようとすると


「本当…お前は出会った頃と全然変わらないねぇ」

と珈琲を飲みながら、唐突に言われた。


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