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1万年後の世界

ここに来て早一週間。

いくつかわかったことがある。



まず、ここは地球ではない!!


こう結論を出した理由はいくつかある。

最初に髪の毛や目の色。私がこの世界に来て最初に見た人はお母様の側仕えのルーナである。ルーナは少し茶色がかった金髪に水色と灰色が混ざったような色の目をしていた。だから私は最初、ヨーロッパの方に来たのかな、と思っていた。

しかしこの考えはお父様とお母様を見た瞬間、霧散した。


だって、お父様は紫がかった銀髪に赤紫色の目で、お母様は薄い色合いの金髪にピンク色の目だったんだもの!

地球にそんな色の人いる?!いないでしょう!!




次に言語。何気に最初から理解してたけど、この世界にいる人は全く聞いたことのない言葉を使っている。色々日本語とか英語とか中国語とかと同じ単語が出るか聞いていたけど、一向に出てこない。

そろそろ、諦めるよね。うん。


最後にこれが一番の理由なんだけど、今の私には魔力があること。魔力と言ったらもうファンタジーでしょう。地球じゃ小説とかアニメとか漫画の世界だよ。

このことはお父様とお母様が、私のベッドの近くで会話している時に知った。しかも、お父様の見立てでは私の魔力はかなり多いそう。


ただ、魔力量は1歳になった時、領地の方に魔力登録する時に初めて知るらしい。だからあくまでも現在の私の魔力量はお父様の見立てであって、もしかしたら少ないのかもしれない。

まぁ、お父様もお母様も少ない可能性はほぼゼロに等しいだろうと言っていたけど。


こんなことから、私はここは地球ではない!!と判断した訳なのである。




次に家族構成。とっても近い関係だけだけどね。

私はフォレスガッドお父様とエリュンツィーヌお母様の4番目の子にして長女らしい。上には3人のお兄様がいて、長兄のリタルディーノお兄様、次兄のルイズバルトお兄様、三兄のシェルフィアードお兄様である。


初日の夕方、お昼寝から起きた頃に今度はお兄様達を連れたお父様とお母様が部屋に来て紹介してくれた。

それが皆某イケメンアイドルグループ、いや、それ以上のイケメンだった。お父様もお母様もびっくりするぐらい、と言うかびっくりする美男美女だから納得だけどね。


ちなみにリタルディーノお兄様はお母様譲りのふわふわとした金髪に緋色の目、ルイズバルトお兄様はお父様譲りの少しツンツンしている銀髪に紫色の目、シェルフィアードお兄様はお母様譲りのふわふわとしていてお父様譲りの銀髪に、赤みの強いピンク色の目だったよ。



「これからよろしくな」


「まだまだ小さいが可愛いな」


「早く一緒に遊びたいな」



初対面で私の頭や頬を撫でながらそう言ってくれたお兄様達は、いいお兄様だと思う。


あっ、そう。私は意識がこっちの世界に来た日に産まれたのだそう。

私はシェルフィアードお兄様とは歳が近くても、ルイズバルトお兄様とリタルディーノお兄様とはちょっと歳が離れているらしい。まだお兄様達のちゃんとした年齢を聞けていないから、細かいことはよくわからないけど…。




最後に私はかなり偉い地位にいる貴族の子供らしい。

いや、かなりと言うより超偉いのかもしれない。

今の私には情報収集の方法が他人の会話内容を聞き取るしかないので、断言しにくいが…。


えっと、集めた情報によると、私はここヴァンガツェルガーナ領領主の弟の娘、つまり姪であるらしい。

お祖父様は前領主で今もご健在。ただ、年齢も年齢だからお祖母様と共に社交界から引退したそう。

まだお父様とお母様とお兄様達しか会ったことないから、会ってみたいと思っている。



ここまでが私がここに来てから一週間の間に集めた情報。

ここで生きていく以外選択肢がないから、これからも情報収集は続けていこうと思っている。






説明が遅くなったけど、これは私、ウエストリンギア・チェ・シル・ヴァンガツェルガーナの誕生から成人までの物語である。

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