聖女の復讐?は楽しみながら その1
作戦は決まった。
やることも決まった。
ので、一度魔王城に戻りましょう。
魔王にも話を通さないといけないからね。
「……あれ?そういえば何でこっちに戻ってきたんだったっけ」
色々ありすぎて忘れちゃったな。
捕捉しておくが、病の発生源を探すためである。リーリア忘れてるけど。
「まっ、いいか。戻ればわかるでしょ」
てなわけで転移。
「あぁ。暇だ」
「何を言ってるのですか、これ程仕事が残っていながら暇だなんて」
暇なものは暇。
この場合はつまらないと言うのだが。
「それに早めに終わらせておかないといけませんよ、魔王様」
ん?なんで?
我はメリアの言う言葉の意味がわからなかった。
しかし、なんとなくだが、やらないと後がしんどい気がしてならないのだが?
「だって、絶対に問題を抱えて帰ってきてますよ」
「えっ?帰ってきてる?」
まさか、と思い後ろを向いて見ればそこには誰もいない。
「いない、よな。うん」
「いや、魔王様」
「ただいまぁ!」
ガバチョ
濃厚なハグ攻撃。
ほっぺスリスリ
「ぬうわぁ?!」
戸惑う魔王が可愛い。
というか、メリアさん気づくの早すぎ。
一応気配は遮断してたんだけど。
「まぁ、いいや」
「何がいいのかわからんが離してぇ」
いや、にやけ顔で言われても。
「説得力ありませんね」
あっ、メリアさんに魔王取られた。
「リーリア。仕事を依頼した貴女が戻ったってことは何かわかったのですね」
あらら、もうちょっと遊びたかった。
「そうだね。色々とわかったよ」
私はにこやかに、笑った。
「なら、休憩にして話を聞きましょうか」
「あっ、お茶いれてくるね」
魔王は放置で私とメリアさんだけで話がどんどん進んでいく。
あっ、何か言いたげな魔王がいる。
うんうん。
「我も混ぜて?」
「違うわ!」
ありゃ?違ったか。
心を読むのは難しい。
結局何が言いたかったのかよくわからないまま準備が終わり、報告の場になった。
てなわけで、私はこれまでの経緯+証拠映像を伝え、見せた。
映像の方ではドン引きされたが、それ以外では真剣に考えていた。
「とりあえず事情は理解した」
「うん、じゃあ、勇者がきたら遊んであげてね。私は影であいつらが何かしないように見張るから」
道中で何をしでかすかわからん。
まぁ、実際は見張りと言う名の誘導者だけど。
「なら、私はいつも通り働きますね」
メリアさんは対してすることはないので普通に働いてくれるそうだ。
というか、その方がいい。
勇者のせいで仕事が滞る方が問題だ。
あいつらは所詮片手間でどうにでもなる。
頑張るのは仕込みをする私だけだ。
「なら、一度偵察したら二日寝るね。またね」
「あぁ。あっ、それと」
ん?なに?
「ありがとう。お疲れ様」
……うん。
私は偵察のために飛んだ。
勇者たち発見。
「さてと、どうしようかな」
誘導者とは言ったけど、どう誘導するかは決めてないんだよね。
餌をぶら下げて馬のごとく引っ張るのが一番いいけど……
「勇者たちに餌を与えるのはなんかやだ」
というか、それに食いつくか微妙。
勇者だけならともかく、賢者の餌とか知らん。
「うーん」
雨でも降らせて急がせる?
つまらん。
幻覚使って誘い込む?
普通?
なら、
「亡霊になって脅かしてやろうかな」
なんとなく、いや、間違いなく面白そう。
今の私に攻撃をしようと当たらんし、不気味に追いかけるのは面白いだろうな。
触ろうとすれば転移で消えればいいだけ。
魔法の痕跡さえ残さなければバレることはない。
「よし、やろう」
恐れおののき、泣いて詫びるがいい!
ようやく仕返しができることからリーリアのテンションは高いのなんの。
ほどほどにしろよ、なんて魔王の声が聞こえるくらいにはリーリアのテンションは上がりまくっていた。
「さてと、その前に一度帰宅やね」
と、思えばすぐさま切り替える。
だって、眠いし、疲れたし?わざわざあいつらのために無理なんてしたくない。
というか、ここ最近、牢屋にいたのでフカフカの布団で眠りたいのです。
というわけでゴーマイホーム。
短め。
コロナ云々でバタバタしてた。自分は大丈夫ですよ。ただ周りで出たから色々とね。
さて、復讐に関してはちょっと構想に手間取りそうなので更新ペースは期待しないでください。(こういうのは徹底的にいたぶりしばきたいタイプ何です、私)




