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聖女、ワンパンしとく



気持ち悪い。

そんな感覚だ。


私は耳元で喋った男に目線を向けた。


背丈は私より少し高い。髭を生やし、旅服みたいなものをきていて、いっちょまえにカッコつけるような帽子を被ってる。


「珍しい?私が誰だか知ってるような口振りね?」


こいつは私を見て珍しいお客、といった。

普通は村人かなにかと思うのに、迷いなく私をそう呼んだ。

つまりは知ってるということだ。


「えぇ。もちろんです。聖女リーリア=ブルーム」

「元、ね?」


私のフルネーム。

知ってるのは確か見たいね。


「で?あなたは?」


まぁ、私にとって、都合の悪い存在なのはわかった。

本当はそれだけで十分だけど、聞けるところまで聞いておこう。


「私は、ショー。以後お見知りおきを」


聞いたことないなぁ。

知らない。まぁ、お見知りおきをといわれても覚える気はないけど。


「ショー。あなたはなぜここに?生け贄についてなにか知ってるのはわかってるからそっちも聞かせなさい」


これは問いではない。命令だ。


「おや、怖いですね。私、命は惜しいですから少しだけ。生け贄を要求したのは私です。それと、知ってると思いますが薬を作れると言ったのも私です」


ん?作れると言った?じゃあそんな骨董無形の話の出所はこいつなのね。


「そんなことをして何が目的?」


なぜここに、は答えをもらってないが、言わなかったということは言わないということだろう。

なら、それは後でじっくりと、ね?


「我らの悲願のため」


こっちも答える気はさらさらなさそうね。


「じゃあ、実力行使ね」

「それは怖いですねぇ」


余裕がありそうな声色だこと。

勝てるかわからないけどやりますか。


先手必勝、速攻でけりを着ける。


「マジックブレイカー」


魔法を一瞬だけ行使できなくする魔法を最初に放ち、手数を封印。逃げの手段も封印。


「んなっ!?」

「ポテンシャルフォース」


身体能力をあげる魔法を自身に付与。


「エンチャント:アジリティ」


さらに付与魔法で素早さを強化。


二段階におよび身体能力を上げた体で一気に肉薄し、


「ホーリーカノン」


そしてゼロ距離から光魔法の威力の高いものを胴体めがけてぶちこんだ。


「ぎゃあぁ!」


そして何の心配もなく男は倒れた。


……えっ?弱っ。

ていうか、こんなに弱いならやりすぎだ、これ。


「胴体穴空いちゃった…」


乾いた声しか出なかった。

もしかして、この男、私の縛りについて知らない?

聖女の私を知ってるだけで私個人を知ってるわけじゃない?

…というかそれが当たり前か。

私をフルネームで呼んだ辺りで気づけば良かった。


「まぁ、死んでもらっても困るし、カースバインド。ハイヒール」


って、ところでどうよ?


やったことはまず呪いによる身動きの封印。

そしてその後穴を修復。


先に封印を行ったのは、単に抵抗力を下げてからやりたかっただけである。


「ど、どういうことですか、聖女は癒しの力に長けただけの雑魚じゃ……」


うーん、なんというか、相手のことを知ろうとしなかったやつが悪い?


「雑魚じゃなくて悪かったですね?さて、洗いざらい吐いてもらおうか」


なにはともあれ、この人に聞かなきゃならないことが、いっっぱいあるからね?

うふふっ


ドSモード?みたいなものに最近リーリアは目覚めた。


「ちっ、仕方がないですね」


一瞬、男は光を放つがすぐにそれは消え失せてしまう。


「逃げられると思う?私がその対策してないわけないよね?」


さっきのマジックブレイカー、実はまだまだ続いてる。

一瞬しか効力がないこの魔法だが、私は連続で同じ魔法を発動させ続けることでこの一瞬を長く続く一瞬に変えていた。


なんならこれが私の切り札の一つの片鱗なのは私しか知らない。

師匠にも言ってないし、見せてない。

聖女縛りに中にたまたま見つけたもので、使う機会がなかったのが理由にあげられる。


「そんな、魔道具もないのに魔法を封じるなんて…」

「さぁ、逃げ場なんてないよ?」


私は冷たい笑みを浮かべ、男はこの先に待ち受けるものを予期し恐怖に震え上がった。




その後私はトリゴンにしようかと考えていたSITUKEを行った。

ちょっと……いえ、かなり楽しかった。

けど、これに、はまると人としてヤバそうなところに行ってしまいそうね。


鞭もってアイマスクをつけてバニースーツを着て、ピンヒールを履いてやるのが流儀とどこかのおじさんは行ってたけど、アイマスクはないかなぁ。

ちゃんとこっちの表情全て見せないと。


……そういえばこうやって言い返したら、どこかのおじさんに引かれたっけ。

私、そんなにおかしなこと言ったかな?


「まぁ、いいかな」


一先ず、今回はもう必要ないし。

私は男から全てを吐かせた。

持っている情報を吐かせたけど、結構面白いものからあんまり気持ちの良くないものまで結構持ってた。


「さてと、この情報があればそこそこ面白いことができそう」


ドSモードリーリアはまだ、続きそうな気配が漂った。




応募していた『+感想』の感想をもらえた。確かもらえるかは運だったはずなので嬉しいです。


いつもそうですが、感想をいただく度に見る側の意見があって、自分で思ってもないところを指摘してもらえたりしてもらえて、成長に繋がるし、モチベにも繋がる。

今年最後なので言わせてください。ありがとうございます。


完結まで突っ走って、もっと多くの人に面白いと思ってもらえるよう来年も頑張ります。


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― 新着の感想 ―
[一言] どこかのおじさん、ロウソクとピンヒールが抜けているよ(笑) ちなみにインデ〇ージ〇ーンズのような『長くて柔らかい鞭』はわりと慣れるまでに自分をひっぱたいたりするので初心者は馬用の鞭みたいな…
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