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聖女の嫌がらせ



ぐふっ。


変な笑みが溢れた。

申し訳ありません。

ちょっとばかしこれからのことに対してワクワクしてきてね。


「とことん嫌がらせをしてあげる」


とりあえず、女性を食おうとしたら眠くなる呪いとか。

勇者、女が好きだったからねぇ。

魔王討伐のための旅でそのための資金だってのにそんなもののために使おうとしやがって、使わせなかったけどね!

けど、どっからか金を捻出してはそういうところに行ってたのを知っている。


それくらい好きなんだろ?なら、その好きなものを最後まで味合わせないという嫌がらせよ?

できないよりもしんどそうよねぇ。

不完全燃焼みたいな感じでね。

そしてまた通っても結局不完全燃焼。

これのループ。ケケケ、苦しむがいい。


「って、あれ?すでに掛かってる…」


かけようと思って魔法を発動させたら重複の感覚が返ってきた。

ので、すでに勇者は何らかのものをもらっているということだ。

しかも似たりよったりなものを。


「…もしかしなくても、師匠、かな?」


私と思考回路が似たりよったりな人で、尚且勇者の耐性を突破できるのは師匠くらいしかいないはずだ。


一応勇者は勇者。呪いとかそういうものに対する耐性が高い。

本人は病気にならないとか言ってるが、それは正確には間違っていて、そもそもある耐性を大幅に引き上げるだけなので年を取って元が下がれば病気にだってなる。

今は全種耐性がついており、呪いなどデバフを付与するにはその高い耐性を超えるものを与えないといけないのだ。


「つまり、勇者はすでに私の思ってた状況に陥ってるわけね」


はっ、ざまぁ!


私は師匠に対して久しぶりにグッジョブを送った。

脳内でサムズアップを返す師匠が目に浮かぶ。


「さてと、なら私は私で別のものをくれてやろう」


そうね。

何がいいかしら。

…細かい嫌がらせをたくさんしてあげようかしら。


「武器に触る度に静電気がはしる呪い、水虫になりやすい治りにくい、人の悪口を言えばその日中にその数だけ深い落とし穴に落ちる」


うわぁ……という顔をする魔王が鮮明に思い浮かんだ。

もっとやってやりたいところだが、やりすぎるとバレそうだし。

今代の聖女じゃ解除できないとはいえバレていいことはない。


普通にありそうなくらいで済ませるべきだろう。

三つ目はなんか違う気がするけど…まぁいいか。


とりあえず、魔法を発動させて、くらえやボケナス!


「……よし、無事かかったな。これで少しスッキリしたぁ〜」


やりきった感が凄いけど…肝心なものは何も始まっていないことに、リーリアは気づいている、よね?


「さてとやりたいことも済んだし早くやることしないとね」


流行病の方もどうにかしてあげたいけど、今はやることを先に終わらせないとね。


忘れてなかった。しっかり気づいてた。



調べ物の続き。

私は一度転移で教会から出て、次の目的地に向かっていた。


「発生源がわかればこれが何か、って言うのがわかる鍵になるはず」


二つ目は、仮にこれが人間の国で発生したものの場合、これの正体を調べること。

こういうものは自然発生なんて言うのはありえない。

ちゃんとした理由があるはずだ。そしてその理由にはどうにかする方法もある。


「根本的な解決じゃないと安心できないからね」


というわけで先程教えてもらった(吐かせた)場所に行くか。



飛んだ先はどこかわからないような場所…ではなく知った場所だった。


「ありゃぁ、本当にここだとはね」


その場所は、昔、というほど昔ではないか、魔王討伐の旅の途中に最後に寄った人間の村であった。

つまり、かなぁり、魔族側と近い。


「で、しかも若干思い当たる節があるのよね」


ここで最後の休憩といって二日程休んでいたのだか、勇者のやつが可愛い女性の依頼を勝手に受けて、仕方なぁくついていったのだが、相手が酷いものだった。


その相手と言うのがカースワイバーンと言って、名前とは少し違うが、そのワイバーン体中に菌を付着させている。

そしてそんなものが飛んだらどうなるかなんて一瞬でわかる。

ばらまきだ、

しかもその菌というのがどこでつけてきて、どこでばらまかれたかなんて全くわからないわけだから質が悪い。

しかも倒しても死体に残ったものが消えるわけは当然ない。


私は燃やそうとしたが、聖女縛り中の私にはその魔法は使えなかった。

なので私は不承ながら二人にお任せして、辺りの見回りを請け負いその場から、というか二人から目を離した。


あのあと死体は消えてたけど、もしもあいつらが手を抜いていたりただ埋めただけとかだったらこの流行り病はそれが発生源となる。

勇者も賢者も私もその辺の耐性は高いからそれにかかることはない。

が、村人にはそんなにも高い耐性はない。一人がこの辺に近づきそれを貰ったとしたら…あとは少しずつ人を伝って広がるだけだ。


「というかもうここが発生源なのは間違いないんだよなぁ」


さっき確認したし。

それにもう人が誰もいなかったし。


なんというか、私の監督責任です。申し訳ありません。

私があの二人に任せたばっかりに……。


今度会ったらあの馬鹿二人は徹底的に〆て謝らせて、そして償わせます。もちろん私も。


今が依頼の途中じゃなければ今すぐ治しに走っちゃうんだろうなぁ。

聖女だったらもう私は悲壮感漂わせて被害者の人に頭を下げにいくんだろうな。


今の私は聖女じゃないから。

そんなことを考えていた。


「あれ?」


考えていて私は気づいた


「私にとって聖女って、なんだったんだろ」


そんな疑問を口にするが、誰も答えてはくれない。

それにその疑問の答えがあったとして、すでに今のリーリアには関係のないことだ。


「……後にしよう。そういうのは家に帰ってじっくり、ね」


私は思考を一度断ち切り、調査を続けた。



感想を頂きました。指摘された点はとりあえず修正しました(何が違うんだろとは思いつつ)。

それとなんか色々とすんません。なんといっていいのかコメントが見つからないので割愛させていただきます。とりあえず愛は伝わった。


キーボードの変換を初期化して履歴全部消えて、いつの間にかキーボードの配置も少し変わってるし(なんでだろ?アプデ?)書く速度が落ちてしまった。申し訳ない。



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[一言] 返答とかないと思って布教してただけでしたのであまり重たく考えないで下さい。 ご迷惑をおかけしましたm(_ _)m 私の感想は基本的に戯言しかないと思って貰って大丈夫です。 本当に指摘などが…
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