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高校を中退したので〈冒険者〉になって、迷宮遺跡《ダンジョン》に挑む  作者: 鬼宮 鬼羅丸
第ニ章 されど止まりし刻は、再び動く(下)
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忘れられし悠久なる古城

ブックマーク増えた感想増えた評価上がったヒャッホイ!!

だが同時にエタれないというプレッシャー。チキりながらも何とか更新です。

「走って走って走って!!前線基地ラストキャンプさえ抜ければこっちの勝ちだから!」

「うおおおおお!!!!!」

 俺と冴子さんは脇目を振らずただただ全力で走っていた。

 前線基地ラストキャンプの長い廊下を、勝手知ったるとばかりに出口めがけて爆走する冴子さんの後ろを俺はただ付いて行くだけだ。


「う”おおおおおおおおおおお!!!!!!!」

 俺の全力疾走を、冴子さんは息一つ乱さずに先頭を行くが、そんなことはどうでもいい。


「おい待てェ!」

「待てや、ゴラァ」

 

 そんな怒声と共にひゅんひゅん風切り音が耳に届く。そしてパカンという破裂音と、…ついでに閃光も目と耳に届くッ。

 

 さらになんと………、背筋がぞわぞわとしたので、少しだけ頭を下げると、物凄い勢いの何かが頭上を通り過ぎて壁にぶち当たった。俺の最近進化した動体視力によれば、例の何かは綺麗で見事な流線を描く金属塊――俗に言う銃弾であった。


 銃弾を放つ警備員から俺&冴子さんは絶賛逃走中なのである。


 いくら迷宮遺物レリクスで武装しているとはいえ、銃弾が頭部を掠っては一溜まりもない。


 ていうか、何気に俺&冴子さんの疾走についてくれる警備員は一体何者だコンチクショウ!




「対人同士の銃弾の使用は、生命の危機等の緊急時を除き各会館の有権領域内に限定される!前線基地ラストキャンプさえ抜ければあいつら撃てない!」



「う”おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」




 冴子さんが何やらありがたいお言葉を授けてくれってるみたいだが、俺は走るのに精一杯で全然聞こえない。手が千切れそうなくらい全力で振って、足の筋肉が悲鳴を上げるのを無視して一歩を踏み出す。



「あそこを越えたら前線基地ラストキャンプを抜けるよ!」

 

 そして、扉を冴子さんが勢いそのままに扉を開け放ち、俺はそこに飛び込んだ。

 着地と同時に手を付き、2回転前転する。

 迷宮遺跡ダンジョン仕様の特別製のリュックなので、前転した所で壊れる訳ではない。その理屈は当然中身にも当て嵌まる。

 

 回転が終わると同時に両手付く。


 よし、決まったぜ。



 ―と思った次の瞬間。


「ぐへぇ」



 冴子さんに首根っこを掴まれ、思い切り前方にぶん投げられた。


 野球ボールの如く放物線を描き、頭からぐしゃりと落ちるが、冴子さんはその隣にとんと静かに着地した。


 

 どうしてだろう…、冴子さんの俺に対する扱いがだんだん雑になってきた気がする。解せぬ。




「前転決めてる場合じゃなかったよね?すぐ目の前だし、やたらめったら格好つけたがるのはたけるくんの悪いトコだと思うな」


 ………。、まったく以てその通りでごさいます。

 いくら冴子さんが俺好みで巨乳でナイスバデーな色気ムンムンお姉さんでも、少しは…だいぶかなりもっと自重しなければなるまいな。マジでさっきのはどうかしてた。穴があったら―――。



「…凄い。これが、リュウグウジョウの深部」


 火の代わりに謎の鉱物が光を発するかがり火に照らされた空間。ものの見事に切り揃えられた石材が積み重なり出来た壁は、淡く光を反射して輝いている。

 床も綺麗な長方形が所狭しと並べられていて、まるで金属を踏んでいる見たいな感覚だ。

 

 天井を見上げるとそこには、ドーム状の天井をキャパスに、荒れ狂う荒波と見事な龍、そして魚たちが描かれていた。今にも飛び出して来そうな迫力である。

 そしてまるで水が反射したかの如く、光りが天井で揺らめいる。ゆらゆらした光りの揺らめきが、天井に描かれた波がまるで動いているかの様に錯覚させる。


 まさか―。


 眼前にある手摺りに身を乗り出し下を覗くと、





 俺は再び言葉を失った。




 

 三叉槍を構える、黄金に光り輝く巨大な像があった。龍が施されたブルーサファイアの鎧、俺が着けてる〈海神ワダツミ蒼鎧ソウガイ〉そのものを胴に着け、後脚から先が魚の形をした馬〈海馬ヒッポカムポス〉に跨がった―海神ワダツミの如し威容を讃えた像である。


 そんな像を支えるは、それはまた見事且つ絢爛な台座であり、驚くことにその台座は水面あるいは池の中央に浮いていた。台座の下にある水面は、底が見えない程深くそしてさざなみ立っていてまるで海面の様だ。


 そして何よりも驚くべき光景は、幾つもの水の流れが輪を描き、像の周囲を取り囲むが如く浮いている―幻想的な光景に他ならない。

 

 宙に浮く水流を、魚が(迷宮生物モンスターと推定されるが)ゆったりと泳いでいるので、それはもう神秘的な光景が広がっていた。



 この世ならざる風景、天国にでも迷い込んでしまったのかと逆に不安になりそうなほど美しい光景だ。

 


 淡い青色に輝きまるで海底にいる様に錯覚させる。


 目を奪われずにはいられない神秘的な光景。 


 

 思わず魂が抜かれかねない、単調の淡いブルーの反射も。水の輪を冠する像も。この世ならざる芸術に思えるが、同時に何故か寂しくも感じる。

 

 揺らめく海面の如き反射の光りもセンチメンタルな何かを投影した様に思える。

 人の気配が殆どない故にそう感じてしまうのか定かではないが、悲しい色を醸し出している様にも俺の目には見えた。





 なるほど、"忘悠の城"とは良く言ったものだ。


 最初に名付けた者は、随分といい感性をしている。これ以上ないまでに正鵠を射た表現である。



「私はもう見慣れたけど、それでも綺麗だよね。目を疑わざる得ない光景。ここ先は、そんなモノばかりだ。


 ようこそ、深部へ」


 

 永らく人が訪れず、悠久なる彼方に忘れ去られた太古の城。


 

 リュウグウジョウの深淵に隠された神秘を暴かんとする勇者・・しか訪れないのであれば、忘れ去られて当然としか言い様がない。

 



迷宮遺跡ダンジョンにはテーマのようなものがあって、設計思想コンセプトに沿った設計や迷宮生物モンスターの配置がされてます。生態系も設計思想コンセプトに基づき複雑怪奇極まる計算の上管理されているのです。であるならばリュウグウジョウのテーマとは……



次回もなるはやで上げます

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