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40 ヴァイオレットの恋12

さて、その後のヴァイオレットの恋の行方はと言うと・・


結論から言えば、ヴァイオレットは盛大に失恋をした。

そこは端折ってしまうの?という意見もありそうだけど、それは本人の気持ちを尊重して。



あの後、ボールとゴッグに絡まれた平民女性に駆け寄ってきた1人の女性がいた。

取り立てて美しい訳ではないけれど、情の厚さと芯の強さを感じる素敵な女性だった。


その女性、ロッティさんは、問題の起こった軽食屋の娘さんで、自分が場を離れた時に起こった出来事に涙を流して女性に詫びていた。


そんなロッティさんの肩をセオドア様はそっと抱き、ロッティさんはセオドア様の肩に顔を埋めた。


それでわかってしまった。ああ、2人は、と。


ヴァイオレットはそれを見て、そのまま物言わずそっと背を向けその場を去った。


帰りの馬車の中でも下を向いて、私は心配だから一緒にいようとしたけど、ヴァイオレット本人から固辞されたので心配ながらも家に帰った。


ジェームス様はそんなヴァイオレットについて黙ってその後もずっと一緒にいたらしい。



そして。



「わ、私、生徒会に・・はいってもよくてよ(小声)。」



3学年のSクラスの教室前で、ヴァイオレットは少し詰まり気味に小さな小さな声でそう言った。


公開訓練の一件があってから、何か考えるところのあったらしいヴァイオレットは、呼び出したジェームスにそう言うと、くるりと背を向けてギクシャクと歩き出した。


ジェームスは一瞬キツネに摘まれたような顔をして、破顔した。

 


「楽しみにしてるよ。」



ヴァイオレットが生徒会長選に出ると決めたことを聞きつけ、イザークは自分も出馬するんだと息巻いているけれど、ボールとゴッグは頑なに役員立候補を断り続けているらしい。少しは反省をしていてくれたら嬉しいのだけれど。

ちなみに最近、ボールとゴッグがよく頭頂部をブラシで叩いているのを見かける。どうかしたのだろうか。


イザーク・チャールズ戦線は、新聞部の前評判では、現会長の推薦もあり貴族の新しい在り方を提示するヴァイオレット陣営に対して劣勢とし、ヴァイオレット新生徒会の誕生を示唆していた。


恐らく、それが現実となるのは、もう間もなくのことだろう。



最後に、ヴァイオレットは詳しく教えてくれなかったけれど、あの日、馬車の中でジェームス様と何かがあったらしい。


近頃のヴァイオレットは、ジェームス様に出していた棘が綺麗に抜けてしまったような気がする。




ヴァイオレットの新しい恋が、もしかしたらまた近いうちに始まるのでは?なーんて思ってしまうのは私だけなんだろうか。

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