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30話 ドワーフの神の眷属になったわけだが

 ズルズルッとドーコが俺を引きずって行く。


「なぁドーコ明日でいいじゃないか。今日はもう日が暮れるぞ」

「ちゃんと確かめなかったら今日しっかりと寝れる気がしないよ!」


 そう言ってさっきまでいた鍛冶場の中へと入っていく。


「しっかりとサブジョブに鍛冶師を選んだんじゃろうな?」

「いやーそれが……鍛冶師が選択肢になくて……」

「なんだって!?」

「あんなに出来るのにか?」

「ドワルフで鍛冶師じゃ無いなら俺の鍛冶師は何なんだよ」


 各々が狼狽えている。しかしなかったものはなかったのだ。


「ではなんじゃ戦士にでもしたのか?」

「いや、何も表示されなかったんだ。だからサブジョブは無しのままだ」

「あれほど強いのにか?」

「じゃあ俺の戦士は何なんだよ」

「もうどうでもいいや……」


 またも周りのドワーフ達を動揺させてしまった。というより自信を失わさせてしまっている気がする。


「じゃあなんじゃ冒険者ギルドでは何も意味がなかったというわけじゃな。鍛冶師でも戦士でもないのに一体お主は何者なんじゃ」

「俺はただの配信者だ。きっと今までもこれからもな」

「冒険者ギルドで何もなかったわけじゃないよ……私のジョブから鍛冶師が消えちゃった……」


 あっこいつワザと哀愁を漂わせて俺で遊ぼうとしてやがるな! 目に涙まで浮かべて! 腹黒リめ!!


「どういう事じゃ!? ということは今どういうジョブになっておる!」

「メインジョブ重戦士のサブジョブなしになっちゃったんだよパパァ……」

「重戦士っていやぁ勇者パーティに1人いたよな?」

「あぁ戦士の中でも1万人に1人とかって言うかなりレアなジョブだったはずだぞ」

「それにしてもサブジョブなしってのはなぁ。鍛冶師がなくなったのは相当キツイぜ」

「こんの娘をたぶらかしたばかりかドワーフの命である鍛冶師まで奪うとはーーーー!!」


 激怒しているドウェインを放っておいてドーコはこっそり裏で作業を進める。後で覚えておけよ!


「それは俺のせいじゃないだろ!? ドーコから適正がなくなったのは俺じゃなくギルド側の責任かもしれないぞ?」

「それにしてもお主がドーコと出会わなけえば、結婚もジョブもこんなことにはならなかったんじゃ! あの時は命を助けてもらったが、もう辛抱ならん! ワシの大斧を持ってこいこいつの首を今から叩き切ってやるわい!!!」

「落ち着いてくれって! でもその代わりにドーコにはユニークスキルが付いたんだよ」

「ユニークスキルじゃと!? どーせ【家事上手】とかじゃろ!」

「そんなのまであるのか? じゃなくてほらドーコもういいだろ! いい加減助け舟を出してくれ」

「まだ出来てないからもうちょっと待っててー」


 そんな気楽に言いやがって!


「早く早く大斧を持ってこんか!!」

「長、落ち着けって今殺したってドーコが元に戻るわけでもないだろ」

「そうだぜ長、ここは一旦冷静になってだなぁ」

「うんうん、村の英雄を殺すなんてことしたら長の立場も危ういぞ」


 周りのドワーフが押さえ込んでくれている。はぁ味方がいるって心強い。


「それでドーコが得たユニークスキルなんだが、【ドワーフの神の眷属】だったんだ。前見た時は魔物を狩った時だったから、どこでいつ獲得したかはわからないが」


 なんとなく見当は付いていた。きっとあの初めての夜に眷属として認められたんだろう。だが結婚前にしていたことがバレてはもっと怒られるかもしれないのでわからないふりをする。


「ほーう、ではそれはどんな効果なんじゃ」

「今それをドーコが試してるんだってばほらあっちを見ろよ!」

「やったよドワルフ!! 【ドワーフの神の眷属】のお陰でジョブに鍛冶師がなくても今まで通り作業ができるよ! というより今までよりも早く上質なものができる様になったよ!!!」


 よかったーと胸を撫で下ろす。もしこれで出来ませんでしたってなっていればドウェインだけじゃなくドーコまで激怒していたに違いない。俺のせいじゃないのに。


「どうだドウェイン? これだったら問題ないだろ? 【ドワーフの神】にはジョブに鍛冶師が無くてもそれ以上に上手く鍛冶ができる効果があるんだ!」

「どれドーコ見せてみなさい。ふむ確かに見事な逸品じゃ。同じドワーフ鋼を扱わせてもこうも綺麗な刃先に出来るものはそうそうおるまい」

「それに今だったら苦手だった魔物の素材も扱える気がするんだよ! ねぇねぇ魔物の素材余ってないかな?」

「今日はもう夕暮れだし明日で良くないか? 少なくとも俺は怒鳴れら疲れたぞ。どこかの誰かがユニークスキルを隠して泣き真似までして俺をいじめたせいでな!!!」


「えへへー」

「えへへじゃない!!」

「ドウェインも安心したか?」

「少しはの。明日お主がオリハルコンで盾を作れなければもっと安心できるんじゃがの」

「そいつは無理な相談だな」


 そう言って鍛冶場の火を消し集まっていたドワーフも家路に着き、長の家へと帰っていく。そういえばドワーフ達が配信を広めてくれると言っていたがどんな風になってるか確認してなかったな。10人を超えていたら、祝わなきゃな!いやでもドワーフはあんまり見ないってことだし期待はしないでおこう。マイページと念じる。


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名前 ドワルフ

レベル  30

視聴者数 0

フォロワー 24


筋 力:398

防御力:150

魔 力:458

精神力:438

敏 捷:158


メインジョブ 配信者

サブジョブ なし


スキル 【ハンマー使い】


ユニークスキル 【エルフの知恵】 【ドワーフの神】 【ヒューマンの良心】


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 おぉ!!!フォロワーが10を超えて20人も!! 防御力以外はドーコに勝ってるな。多分防具差も含まれるんだろう流石に今俺は兜しか持ってないからな。


 宝石魔術ばっかりやってたせいかやたらとMPが高いな。それに筋力より魔力と精神力の方が高い。もしかして満月角熊(フルムーンホーンベア)と戦った時も魔術を使った方がってまだイマイチ宝石魔術以外は試してなかったな。


 とにかくドワーフ達には感謝だ。お陰で自分のステータスを見ることができる様になった。それにしてもこの世界の最高レベルのステータスを知らないからまだ安心できないな。今日の晩ご飯の時にでも聞いてみるか。


 あー今日は配信者として大きく成長できたな!!

今日この章終わりまで連続投稿するのでよろしくお願いします!


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