poor dream
アラームの音で目が覚めた。
伸びをした後、カーテンを開け、朝日を眺める。顔を洗い、寝癖を治すと、妻が用意したパンとサラダとヨーグルトを食べた。スーツに身を包み、長年愛用しているロレックスをつけた。娘が寝ている寝室を少し開けて、寝顔を見る。長いまつ毛、さらさらした髪、透き通るような白い肌。妻に似ていて、将来がとても楽しみだ。
そろそろ出勤の時間だ。妻と一緒に玄関に向かい、靴を履いた。
そして、「行ってきます」といい、最近、ついに手に入れたベンツに乗り込んだ。
ッツッツッツツツツ
時計の音で目が覚めた。
「夢か、、、」袖で額の汗を拭った。じわりとかいた汗が背中を冷たくする。昨日の疲れがまだ取れていない。今日も仕事があることに嫌気がさす。鉛のように重く感じる布団をどかしてペットボトルの水を飲み干した。寝室から出ると、朝食の香りがした。妻は今日は仕事が休みのようだ。この前まで映画の撮影が立て続けにあった。やはり主演というのはプレッシャーがすごいのか、だいぶ疲れているようだった。
朝食を食べると、お気に入りの背広を着て、それに合う時計をつけた。そろそろ出勤だと思い、車のキーを持った。玄関を開けて、車をアンロックした。すると、乗りたかった車と別の車のライトが光った。少し悩んで、ファントムのキーをガレージに持ってくるように家政婦に電話をかけた。