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スローライフな朝

作者: 霧間愁

 朝起きて、今日の予定を考える。

 窓の外は仄かに明るい。ベッド上で身体を起こす。眠たい。

 目を瞑り、ゆっくりと呼吸。

 1、2、3、4。息を吸う。

 1、2、3、4、5、6、7、8。息を出す。


 まず顔を洗って、歯を磨いて、やかんを火にかけて、散歩の準備。

 沸いたら、散歩。


 そういえば天気は…と、枕元で充電してあるスマートフォンで調べる。

 晴れ!それだけで心がはねた。


 よし、傘は持って行かなくていいから、メモ帳と水筒、あと音楽機器。

 道順は…決めなくていいか。迷い迷って歩こうとだけは決める。

 一時間くらいのんびり歩いたら帰り道に朝市に寄って、あぁ荷物にお財布も入れないと。

 いや千円だけにしよう。財布だとつかいすぎる…野菜買えたらいいな。

 帰ったら、お白湯を飲みながらの、読書。読みかけと読みたい本が二冊。

 村上春樹の『村上ラヂオ』と森見登美彦『命短し歩けよ乙女』、ミヒャエル・エンデの『モモ』。

 二時間読書したら、ご飯の用意。


 ベッドから降りて冷蔵庫の中を確認しにいく。

 あ、お肉か魚を買わないとなぁ、一昨日はお肉だったから今日はお魚にしようかな。

 その足で洗面所に行く。

 顔を洗って、鏡を見ると()()()()()()()()の女がいる。

 そう思いこまなければ、外になんか出れない。今日も化粧をすれば何とかなる。…と思う。

 歯ブラシとコップを手に取った。


 ご飯は、その時の気分で考えよう。

 洗い物をして、あぁ、そうだ、洗濯忘れてた。読書の前にしないと。

 そうすれば、ご飯のあと、食器を洗って掃除して、洗濯物が干せる…はず。

 掃き掃除だけでいいかなぁ…。掃除の後の珈琲はどうしようかな。眠れなくなるかなぁ。


 洗面所をでて、台所にある白いケトルに水をいれる。

 その形が気に入っているだが、少々水がいれにくのが残念な代物である。

 コンロの上に置いて、カチカチと音をたてて青い炎をつけた。

 ノビをする。

 ベッドで寝ころびたくなるが、その欲望をぐっとこらえる。

 散歩用の服に着替え、お湯を沸くのを待つ間に散歩に持って行く小さめの鞄を選ぶ。

 沸くと水筒にお湯を半分入れる。冷蔵庫からミネラルウォーターだして、半分入れる。猫舌対策。


 よし準備は万端だ、とドアノブに手をかけた。

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