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無限の迷宮  作者: ろう
冒険のはじまり
7/13

探索開始

翌日早朝、『木漏れ日荘』の二階の一室では、二人がすでに起きており、ギルドへ向かう準備をしていた。




「ポーションは持ったし、痺れ蜘蛛の糸も入れたっと。あとこれを入れて、よし準備完了。」


「やっと準備終わったか。」


「早いのはいいけど、忘れ物しないでよ。」


「わかってるって。少し早いけど、もう行こうぜ。早く探索したいしな。」


「そうだね、楽しみだなあ。」




二人が準備を終え、ギルドに入ると、金髪の女性ギルド職員ミリーさんとその横に緑髪の眼鏡をかけた女性が立っていた。


緑髪の女性はキリッとした表情で、アル達を見ており、アル達が二人に近づくと、ミリーが緑髪の女性シルフィを紹介した。




「アルさん、レイさん、おはようございます。時間通りですね。こちらは今日から何日間か指導して下さるシルフィさんです。」


「シルフィだ、よろしく頼む。」


「おはようございます、ミリーさん。それとシルフィさん。今日はよろしくお願いします。」


「シルフィさんは現役の冒険者で、パーティーメンバーが怪我をしてしまったため、急遽アル君達の指導をしてもらうことになりました。普段は引退した冒険者が多いんですけど。」


「現役か?それはラッキーだな。」


「そうか。私もそこまで暇じゃない。早速だが行こうか。ミリーまた来る。」


「行ってらっしゃいませ。」




シルフィはミリーに別れを告げると、アル達を引き連れてギルドを後にした。


ギルドを出ると、シルフィはアル達の方を向き、話し始めた。



「まず、探索するのに必要なアイテムからだな。アル、レイ、お前達は何を持ってきた?」


「えっと、主にポーションと痺れ蜘蛛の糸ですね。」


「あと、松明と水と食料くらいだな。」


「ちゃんと、糸を持ってるなんて偉いじゃないか。」


「アイテム屋の親父さんが教えてくれたんです。」


「なるほど。じゃあ、探索準備に関してはほとんど大丈夫そうだな。よし、迷宮に行こうか。」




迷宮の前に三人が立っている。


迷宮の入口の前には石碑が建っており、その石碑には名前が刻まれている。




「ここに名前が刻まれているだろ?これは中に入ってる冒険者が書かれているんだ。」


「どんな仕組みなんですか?」


「私にもよくわからん。ただこれのおかげで、勝手に迷宮に入れることができなくなっているし、ギルドによって冒険者が管理できている。」


「ふーん、その辺はよくわからないし、わかってることをいろいろ教えてくれよ。」


「わかった。まず、現在、迷宮の最高到達階数は69階だ。70階のボスが倒せてないみたいだ。ボスは五階層毎に存在するボス部屋に現れ、ボス部屋に先に進む階段がある。それと、ボスは倒しても一定時間経つと復活する。」


「ボスってやっぱり強いんですか?」


「そうだな、その階層までのモンスターにしては強いが、その先に進むなら倒せる力がないと厳しいな。だから、ボスを倒すことがその先に進む資格を言える。まあ、ボスに勝てそうになければ死物狂いで逃げることだな。迷宮探索は生きてこそだ。」


「そうですね、わかりました。」


「わかった。」


「よし、そろそろ入ってみようか。」




そう言って、シルフィは迷宮の中へと歩みを進めた。


それについて行くように二人も歩き始めた。


三人が迷宮の中に入って少し進むと、急に見える景色が変化し、アル達は驚いた。


迷宮に入ってすぐは坑道のような感じだったのだが、一階のエリアに入るとすぐに周り一面が森になった。




「ここは迷宮ですよね?」


「そうだ。まあ、初めてのことだから仕方がない。しかし、迷宮の不思議にいちいち驚いていてはこの先身が持たんぞ。」


「かもしれませんね。」


「ん?しっ、この木の隙間から向こうを見てみろ。」


「はい。」


「了解。」




二人が口々にそう言うと、木の隙間から様子を伺った。


すると、向こう側には緑色の肌をした体長80㎝くらいの小鬼が三体木の側で座っていた。


シルフィが少し思案して、二人に話しかけた。




「うーん、丁度いいか?よし、私があのゴブリンと呼ばれる緑色の小鬼を二体相手するから、お前達二人であの一体を相手してみろ。ステータス的には問題ないはずだから。ただ油断するなよ。下手をすると死ぬからな。」


「わかった。」


「わかりました。」


「よし、行くぞ。」




シルフィが号令をかけながらゴブリンに向かって走る。


そして、アル達もゴブリンに向かって駆け出した。

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