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6の目

開けた場所はなんと!




―――――蜘蛛の巣だらけでした。



すごい量の蜘蛛の巣が木と木の間を交差し張り巡らされています。

カラフルな糸の中に時々黒いものが!


「あら、人の子かしら?」


上から声がしたので見上げると上半身は美女、下半身は蜘蛛の魔物?がいました。胸は大きいです!


「はいですの!魔物なのに喋れるんですの?!」

「……コクッ」


同感なのかセディーも頷いてます。


「もちろんよ。私はクイーンキルスパイダー、キルスパイダーの女王よ。魔物でもレベルが高くなると喋れるわ。ここでは女王の私だけ。人の子が来たから食べようと思ったのだけどあなた達を食べるのを何故か拒否してしまうのよ。それに仲良くなりたいとも思ってしまうの。不思議ね。」


この時ほど自分の能力に感謝したことはないです。

クイーンキルスパイダーこわし!


「わ、私はラフィーナ、こっちの子は私の婚約者のセディールですの!よろしくですの!」


「あら、よろしくね。せっかくだし巣に上がってくかい?案内してあげるよ。子供達も人間は初めて会うから興奮してるしね。」


巣にあげれるのですか!

あ、セディー行くの早いです!待って下さい!

セディーは好奇心旺盛な子ですね。

クイーンはそんな様子を微笑ましそうに見ないで下さい。


「わぁ!凄いですの!糸の中便利ですの!」


糸の中は凄かった。

カラフルな糸が何部屋にも分かれていて、餌の部屋、子供の部屋、女王の部屋と一杯あった。その中でも凄いのが女王の部屋!机とかが全て糸で出来ていて丈夫で転んで頭をぶつけたセディーは凄く痛そうだった。


「私達の糸は丈夫でねしかも色指定もできるのから人間の冒険者は狙ってくるのさ。何でも頑丈な防具になるとか。でも、私達は強いからね!持って帰れる冒険者は少ないだろうさ。」


へー、そうなのですね。

誇らしそうにしているクイーンは可愛かったです。


「もうそろそろ帰るだろう?お土産に私達の蜘蛛の糸を持ってきな!人間には欲しいものだろうけど私たちはいつでも出せるからね。いっぱい持って帰るといい。なくなったらまた来なよ。いつでもあげるさ。」


「ありがとです!」


鞄一杯にもらいました。

中に入っていた林檎とかは入れるのに邪魔だったのでクイーンにあげたら喜ばれた。

森にはないんだって。今度いっぱい持ってこよう。


巣の出口まで送ってもらい森を出る。


「面白かった。糸いっぱいだ。でも、継母に取られたらダメだからラフィー、加工よろしく。」


「確かに貴重な糸なら取られるかもですね。分かりました!王都の学園用の服をこれで作ります!待っててくださいね!」


「うん、期待してる。」


期待されたので張り切りたいと思います。


セディーと別れると早速お母様の部屋に行き、糸を布にする機械が欲しいと言ったら趣味にするのかと思われて大量の糸と機会をもらいました。


機会は魔道具で、魔力を流しコントロールする事できちんとした布に出来上がるらしいです。

目の見えない私にはいい趣味になるとお母様も喜んでました。


こう聞くとやり方は簡単そうですがこのコントロールが難しいらしくお母様は機械を2個ぶっ壊して逃げたと持ってきた機械を忌々しそうに見て言っていました。


お母様……。


でも、コントロールは得意ですし魔力も沢山持っている私には関係ないことだったようで、サクサクとキルスパイダーの糸で布を作っていきます。


これでも江戸から平成にかけてはいろいろな職をしていたので服を縫うくらいお手の物!


出来た布からさくさくとぬっていく。

色はシャツは白で作り、コートとかズボンは青にする。ついでに茶色ではフード付きローブを作っておいた。

私のは白いシャツと青いスカート。コートもお揃いで揃える。ローブはいいかな?


数日間同じのを数着作ると青と白と茶色の糸がなくなったので他の色でいろいろ作ってみることに。


ちなみにセディーもやりたいと言っていたので部屋に呼んでやらせてみた所魔力コントロールが難しいのか唸っていた。結局は出来なくてコントロールを出来るようにする!とコントロール練習をするみたいです。


余った布で作った服はクイーンキルスパイダーのルキさんへ。

種族名は長いだろうとルキと呼んでくれと言われました。

シャツを着たルキさんはとても嬉しかったようでまたたくさんの糸をもらった。


なので、いろいろ大量に作ってしまった。

財布からバックまで全てお手製のもの!


鑑定の能力を持ってる人ならこれがキルスパイダーの糸で出来てると気付くがそれ以外の人はちょっといい糸で出来ていると思うらしくお母様やお父様は良く出来ていると褒めてくれた。


その作ったものはセディーと私の学園へ行く時に使う事にも了承をもらい問題はなくなったので学園では堂々と着ることになった。


多分一番の防御力を誇れると思う。

シャツの癖に普通の剣を通さないとか凄い。

セディーに見せると無表情ながら舞い上がっていて見ていて笑えた。

嬉しそうで何よりです。


キルスパイダーと友達になったことにより他にも森友達が増えた。

ルキさんの友達のクイーンパウダーバタフライの美女べフリーさんだ。

蜘蛛と蝶?と、思ったが花の所にいる害虫の駆除をルキさんが手伝ってくれていらい友達だそうでべフリーさんにもいろいろな効果の鱗粉を貰いました。


それをせディーに渡すと珍しい物大好きなせディーはせっせと瓶に詰めていつも鞄に入れています。

その事が嬉しかったのかべフリーさんはもっとセディーにあげていて可愛かったです。






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