17の目
――セディール視点
僕がラフィーにあったのは小さい頃。
怪我をした僕をラフィーが治してくれた時だ。
その時は継母にいじめられてて一人でどうしようかと思い悩む日々だったがラフィーにあってからそれが一転した。
僕の景色に色がついたと言ってもいい。
ラフィーは僕に面白いものをプレゼントしてくれる。今までの一人でいた時も継母の顔は面白かった。けどそれだけだった。
それ以上にもそれ以下にもなれないそれは面白さを減少させるのには十分で、だからラフィーとの出会いは1番の思い出でもある。
そんなラフィーはとても綺麗で可愛くて強かだった。知らない事も知っていたし何より秘密を教えてくれた。一般的に見たら気持ち悪いんだろうけどラフィーのものだと思うとそんな気持ちはわかなくて。
そんな僕にラフィーは安堵してた。
ラフィーが教えてくれたからと僕の秘密も教える。
この国では獣人は嫌われてはいないけど歓迎されてもいないましてや継母はこの国の人ではない。尚更嫌われる要因だったのかもしれない。
でも、ラフィーは変わらず接してくれてとても嬉しくなったのを今でも覚えている。
成長するたびにラフィーは綺麗になり変な発見を良くするようになった。
おかげで面白いことのネタには尽きたことはない。
学園に一年早く入った僕は夏の長期休みにラフィーに会いに帰るのを1番の楽しみにしていたのに結局は成長痛で行けなくて、ラフィーにあった瞬間今までためていたであろう思いが弾けた気がした。
ラフィーに会えないことこが辛くて顔や地位で寄ってくる女どもに嫌気が差してローブを着ている事が多くなった。
ラフィーが来てからもローブを脱ぐことは無かったが自分が作ったローブを来てくれているのが嬉しいと言っていた。
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前よりラフィーに会える今の生活はとても気に入っている。ニョロもルルに会えるしね。
そんな生活の中ある日第二のペットとして子猫がやってきた。
名前はベル、名付けたのはラフィーだけど。
そんなベルは木の上で衰弱していてちょうど木の上に乗っていたニョロが発見した。
今ではすっかりベルのお兄ちゃんみたいになっていて僕に変わって世話してくれてるから楽でいい。
小さい子猫はポケットに入るくらいだからニョロとローブのポケットに入れていつも一緒にいる。
今日も2匹をポケットにいれてボーと廊下を歩いていた。
ボーとしてたのが行けないのか相手が見てないのか知らないが肩に誰かがぶつかった。
「きゃっ!」
猫なで声とか言う悲鳴を聞いて逃げ出したくなったのは言うまでもない。あのピンク頭の声だ。
振り返りたくなくてそのまま無視して歩いていると何故か前に回りこんできた。
「すみません!私前見てなくてぇ!怪我してないですかぁ?あ、私シューラ=ロジスと言います!えーとぉ、セディール=グルベール様ですね?本当にすみませんでした!もし良かったらお詫びに今度ご飯食べませんか?もちろん私の奢りです!なんならぁ、えーとぉ、部屋に来てもらってご飯を私が作るってもの良いんですけどぉ。」
いきなり人の前に来たと思ったら意味わかんない事言われた。
僕とこの女初対面だよね?
ご飯とか毒でも入れるつもり?
僕のほうが背が高いのに上目遣いとか余計にしてるから目が怖くなってるし。
また無視して行こうとしたら腕を掴まれた。
どうしよう気持ち悪い!触られた所からゾワゾワしてきた。
思いっきり振り解き逃げるように走り出した。
向かうのはラフィーの部屋。合鍵は互いに交換してあるから入れる。
ラフィーはこの時間まだ居ないだろうが取り敢えずラフィーの事を考えていたくてラフィーの香りがするベッドに突っ伏した。
あぁ、ラフィー!ラフィー!早く来て!
どのくらいだったのだろうか?
気持ち悪さは残ってたけどラフィーの香りは僕を包んでくれていてそれに安心したのかいつの間にか眠っていた。




