プロローグ
「…っハァ………ハァ…ハァ…っ…ハァ、ハァ…」
「おーい…みんなー……い、生きてるかァー………」
「なっ、なんとか…」
「たぶん…」
「死んでたまるかっつーの…」
「なんたってこんなことになっちまったんだ…」
かろうじてお互いの存在と薄っすら顔を確認できるが、暗闇のせいで
一人一人の安全をすべて確認できるわけではない。
そう、例え血だらけになろうと、怪我をしてようと………
すべて、暗闇の中に吸い込まれていってしまう。
「わ、わたし達っ、どうなっちゃうのかなァ?」
「殺されるに決まってんだろ…」
「ちょっと真田!綾音を泣かせるようなこと言わないでよねっ!!」
「フン。これ位でビビってるようじゃ、まだまだ子供だな…」
「なんですってー!?綾音に謝んなさいよ!!!」
二人の激しい争い………といっても、追いかけられている身、奴らにばれないように
全体的に声のボリュームは下がっているが…
「いいよ瑠花ちゃん…だって、悠斗君の言ってることは、
だってっ、ほ、本当の、ことだ、も、んっ…」
途中から目に涙をいっぱい浮かべて今にも大声で泣き出しそうだった
綾音を、寸前の所で藤崎が口を押さえる。
「ちょっと翔太くんっ…ウグッ………」
「とにかく、ここから脱出することを考えようぜ。…じゃあ取りあえず
人数確認だ。」
綾音を押さえていた手を離して、馴れない暗闇の中であたりを見回した。
自分を含め、男子三名、女子三名の全六名の存在を確認してから、
一人一人の名前を確認していく…
(っハァ、ハァ、ハァ………っこの人たちだけでも、なんとか逃がしてやりたい
けどッ…わたしの今の状態だと…)
静かに自分の体に視線を落とす。
そして歯をグッと噛みしめて、前を睨んだ。
(どうする…無理だと分かっていて、賭けに出るか…そしてそれが吉と出るか
凶と出るか………どれにしても、わたしがやるしかない…)
みんなを順に見ると、余計に力が入る。
わたしが、やるしかない………
もう、だれも死なせない。
もう、だれも傷つかせない。
どんなことがあっても、あの時の過ちをおかしてはいけない………
『陽菜乃ちゃん…』
(柚葉………)
にっこりと自分の名前を呼びながら微笑む姿が、目に焼き付いて離れない。
あの時、どんなに後悔したことか…
どんなに苦しんだことか…
どんなに考えたことか…
どんなに、どんなに夢であってほしいと願ったことか…
そんな夢は飛び散り、突きつけられたのは『現実』だけ…
(わたしは、戦える。自分を犠牲にしてでも、わたしは、みんなを守り抜く…
ちゃんと、みんなを、自分の帰るべき場所へ連れて行く。
ここを脱出して、家族のもとへ返す。
絶対に、同じことは繰り返さない………絶対に。)
拳を強く握りしめ、目の前にある現実を見た。
夢を願うのではなく、ちゃんと、現実と向き合って…
~一方、外では~
「大変なことになりました!今世紀最大の事件と言っていいほどのことでしょう!」
マイクを構えてカメラの前に立っているキャスターは、顔色を変えて叫んでいる。
現状は、緊迫した状態で、一人一人に焦りの色が見える。
パトカーのサイレン、救急車のサイレン、人のざわつく声………
何事だ!と思う人がほとんどだろう…なぜなら、テレビのどのチャンネルに
変えても、同じニュースしかやっていないのだから。
「番組の途中ですが、緊急ニュースをお送りします。たった今はいりました
情報によると、ある犯人グループによる、学校立てこもり事件が発生しま
した。犯人グループは、授業が全て終わる夕方のそのタイミングをねらって、
チャイムと同時に突入したとの報告です。
生徒や教師らは、体育館に集めさせられているということですが、
まだ、数名の生徒が別館にいるとの情報です。
この事件は夕方からただいま午後七時まで続いているということです。
生徒の安否が不安でもありますが、新しい情報が入り次第お伝えします。」
はたして、少年少女の身になにが起こっているのか?
無事に、ここから脱出できるのか?
犯人グループの陰謀は、一体…………
こんにちは、美陽です。
えっと…物語の最初から意味不明なことになってしまいましたが、
じょじょに明らかになってくると思います。
ご覧になってくださると、うれしいです。
タイトルが…と思われた方は、あまり気にしないでください。
これは作者がこの小説にあいそうな言葉を適当にくっつけて
いるだけなので(笑)
感想等がありましたら、よろしくお願いします!




