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商業の国 ラーハン6『レイ』

その男は濃い茶色の髪に漆黒の瞳、店に現れるときは決まって異国風の薄い灰色の上着と袴を着ていたらしい。

店に現れるようになったのは、約4ヶ月ほど前。最初は一人でワインなどを黙って飲んでいたが、一人の客が「一人かよ、おいおい。寂しい奴だなぁ!そう思わないか?」と言って話しかけた途端に・・・・・・。


「人が豹変した様に剣を振り回して・・・・・・。」


話しかけた客の喉を切り裂いてしまったのだそうだ。

そして、おもむろに呪文を唱え出し・・・・・・。


「竜を、召喚したんです。そのあと、『また来よう。ここの酒はなかなかに美味かった。』と言って帰っていきました。そのときはなんともなかったんですが・・・・・・。」


その日から一週間後。

また、その男は現れた。今度は酒を飲み終わると黙って立ち去ろうとしたので、店の主人が声をかけるとまたもや竜を召喚し・・・・・・。


「竜を暴れさせて、店をめちゃめちゃにしてしまったんです。店本体は大丈夫だったのですが、中はもう・・・・・・。それでも、頑張って続けていたんですが、また大体一週間後にその男が来て前と同じように・・・・・・。それから、ずっとです。・・・・・・。あの男を・・・・・・、なんとかしてもらえませんか。」


「えぇ。その男を倒して、竜は再び封印します。竜を殺すことは絶対にしません。それでもいいですか?」


「はい、お願いします。」


「大丈夫ですっ!あたしたち、頑張りますから☆」



そのあと、夜になるまであたしとルカはゆっくり休ませてもらうことにした。


「ねぇ、ルカ?」


「なんだ?」


「一つ、気になることがあるの。なんで、その男は一回目の時竜を召喚したのかな?別に必要ないと思うの。次来たときにしてもよかったんじゃないかな。それに竜を召喚できるほどの魔力が、よくあったよね・・・・・・。」


「それは俺も思っていた。竜を召喚するほどなら、相当な魔力を持っているはずだから・・・・・・。」


そう。竜を召喚するとなると、並大抵の魔力では耐えられずに逆に竜の魔力に押されて死んでしまう。そのくらいのことなのだ。それをその男は・・・・・・なぜ?なぜここで召喚したの?どうせなら、自分の魔力が一番高まる場所ですればいいのに。それも、人によって違うけど、自分の魔力が一番高まる時間に。

不思議な事が、多すぎる・・・・・・。



夜。あたしは戦闘時の服に着替える。昨日買った服がいきなり破れたら、悲しいし。それになるべく動きやすい方がヴァンパイアの血を引くあたしの運動能力をめいっぱい使える。あたしの戦闘服は黒の短いワンピース。これなら思いっきり動くことができる。光と闇ノ双剣を出して・・・・・・。

同じく戦闘服に着替えたルカに声をかける。


「ルカ、行こうっ!」



あたしとルカはなるべく気配と殺気を消して、それぞれ壁にもたれ掛かる。


ガタッ。


「ワイン。一番高いやつだ。」


「は、はいぃっ!」



沈黙が支配している。聞こえるのは、ただあいつがワインを器に注ぎ飲む音だけだ。誰も、何も言おうとも、動こうともしない。


ガタッ。


あいつが席を立つ。と、すかさずルカが


「ちょっと待て。」


「あぁ?なんか用か?このガキが。」


「あぁ。なぜ金を払わない。」


「なぜ?払う必要がないからだ。世界最強のこの俺はなぁっ!」


そうあいつが叫ぶと、どこからか竜が出現した。

大きい・・・・・・!頭だけで、あたしの全身くらいある。


「お前が世界最強だと?自惚れるのもいい加減にしろ。」


そう言うとルカが水ノ剣を一振りし、あいつの腹を切り裂く。

よし、あたしもっ!

ここんとこ、なかなか更新できず・・・・・・。がんばります(汗

次は全部戦いシーンになる予定です。

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