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商業の国 ラーハン5『レイ』

「ありがとうございました。」


「あ・・・・・・、ありがとうございましたぁっ!」


あたしはペコっと頭を下げる。


「いいんだっ、気に、しないで下さいっ。」


この話し方。

あたしのいた村の地域の人が、共通語であるレナル語を話そうとするとどうしてもこうなってしまうのだ。

語尾を強めて言ってしまう。

あたしも村を出た頃はこうだった。でも、この言葉で話すたびに、村での楽しかった思い出とあの忌まわしい記憶が蘇ってものすごくつらかった。

だからあたしは必死で訓練して、皆と同じように話せるようになった。


「それでは・・・・・・。」


「お世話になりましたっ!!」



「ねぇ、ルカ。ここでの仕事どうしよう?」


「その事なんだが・・・・・・。」


そう言ってルカが手渡してきたのは、一枚の破れかけた紙だった。

〈用心棒求む。ここ数ヶ月、竜を召喚したモノが暴れて困っておる。腕の立つ方、封印してくだされ。見事封印されし者には、報奨金500カロン(葯50万円)差し上げる。〉


「いいじゃんっ、これ。竜は・・・・・・、殺さなくてもいいんでしょ・・・・・・?」


「あぁ、もちろん。封印するだけだ」


何の罪もない竜を殺すというのなら、あたしは断固としていくつもりはなかった。

でも・・・・・・。


「ならよかったっ!あたし一回竜見てみたかったんだ。」


「今から頼みに行ってみるか?」


「うんっ!行こっ!」



「すみません。」


「あのっ、この紙見てきたんですけど、あたしたちにやらせてくださいっ!」


「え・・・・・・、えぇ。お願いいたします。」


店の主人は少し驚いたようだったが、どうやら雇ってくれるようだ。

透き通るような緑色の眼が、とても優しそうな男の人。

すぐに奥の部屋に通された。


こじんまりとしていて、落ち着く・・・・・・。


「それで、どういうことでしょう?」


「実は、ここ数ヶ月一週間おきに決まった男がやってきて・・・・・・・。」


今回、ちょっといつもより短いです。

次回、竜を召喚できる男との戦い&主人の話です。

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