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lesson 7

私は内心、嬉しかった。

今回の案件は大きくて、話題性も高い。なのに、スケジュールは詰まっていて、初めから緊張感がずっとあった。

それが、先ほどの啓人の一言で、みなの顔つきが変わった気がした。


地下の出入口まで下りた。


車が前に着くまでのあいだに、思いもよらず、啓人が話しかけてきた。


「ねぇねぇ、金本さん」

「どうかなさいましたか。」

「先月、東京、来た後、俺たちのこと調べてくれた?」

「あ、はい。InstagramやYouTube、拝見しました。あと、ファンの子がいたので、いろいろ聞かせていただきました。」

「やっぱり…」

「え?」

「いや、ちゃんと見てくれてないと、あんな企画内容には変わらないよな、って、思って。うれしくて。」

「それは、こちらも、有難いお言葉です。」


そこまで話して、安藤マネが振り返った。


「行くぞ。」


「じゃあ、金本さん、またね。」

彼は、ニコニコ手を振って、車に乗り込んでいった。




ふぅ…

今日も疲れた…


17時50分。


帰り支度をしていると、明葉ちゃんが声をかけてくれた。

「すみれさん、お疲れさまでした。ひとまず、良かったですね。」

「明葉ちゃん、ありがとう。いつも助かってる。」

「いえいえ。今日は、部長命令でAチーム全定時退社だから、これから、飲みにいきますよ。」

「あー、あたし、いいや。行ってきて。」

「え?すみれさん、お酒、飲めるじゃないですか。行きましょ?」

「んー…でも、今日は、やめとく。」

「…そうですか。じゃぁ、また、ランチ行きましょうね。」

「うん、それは、行く。ごめんね。」

「了解でーす。では、お先に!」

「お疲れさま」


明葉ちゃんは、私のサポーターに入ってくれている2コ下の後輩だ。よく気がつくし、事務処理もきちんとこなすし、本当に助かっている。


今回のKeys-1に関しても、明葉ちゃんの友達が大ファンらしく、いろいろ情報収集に走ってくれた。


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