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へんてこ とざんたい(まんまる山と へんてこあるき)

作者: やまくま

へんてこな登山をする「へんてこ とざんたい」のお話。

その第一話です。三話予定しています。

連載設定するつもりでしたが、短編設定に切り替えました。

 へんてこ とざんたいは、 その名の とおり、 へんてこな 山のぼりをする とざんたいです。 こんかいは、 へんてこな あるきかたで のぼるようです。

 さてさて、 どうなるのかな?


 あおぞらが ひろがる 5がつの あさです。

 まんまる山の ふもとの ひろばに、 へんてこ とざんたいが あつまっていました。

 まんまる山は、 たかさ 1300メートル。 とおくから みると、 さんかくではなく まるく みえる 山です。


「いち、 に、 さん、 し。 にい、 にい、 さん、 し。 ようし、 きょうは へんてこ あるきに ちょうせんだ」


 じゅんび たいそうをして はりきっているのは、 たいちょうの オカヤマさん。 おじさんです。

 クリームいろの シャツを きています。


「わすれものは ないかな、 ないかな~」


 うたうように リュックの なかを みているのは、 たいいんの ウサギの コミミ。 わかい おねえさんです。

 おしりに ハートマークの もようがついた ズボンを はいています。


「シュッ、 シュッ、 シュッ。 よし、 きょうも ちょうじょうまで のぼりきるぞ」


 バットを ふっているのは、 ネコの クロロ。 やきゅうが とくいな おにいさんです。

 あおい パーカーを きています。


「まずは はらごしらえ、 はらごしらえ。 うはあ、 ツナマヨだ」


 もう、 おにぎりを たべているのは、 ブタの ブートン。

 いっしゅうかんまえに こどもが うまれて おとうさんに なりました。

 オレンジいろの ジャージを きています。


「ようし、 みんな じゅんびは いいか? まずは『へんてこ あるき』で のぼるぞ。 へんてこ とざんたい、 しゅっぱーつ!」


「おーっ!」


 オカヤマさんの あいずで、 へんてこ とざんたいが あるきはじめました。


「へん、 てこ、 へん、 てこ、 へん、 てこ……」


 おかしな かけごえに あわせて、 いっぽいっぽ おおまたで すすみます。


「へん、 てこ、 へん、 てこ、 へん、 てこ……」


 しばらくいくと、 わかい おんなの ひとが、 山みちを くだってきました。

 しゅいろの チェックの ふくに、 くろい リュックを せおっています。


「んん?」


 おんなの ひとは、 へんてこ とざんたいをみて、 ふしぎそうな かおをしています。


「ぜんいん、 とまれー」


 オカヤマさんが みぎてをあげて、 へんてこ とざんたいが たちどまりました。

 へんてこな あるきかたをして、 ほかの ひとに めいわくを かけてはいけない――。 これが へんてこ とざんたいの きまりです。


「やあやあやあ。 われわれは へんてこ とざんたいです。 へんてこな あるきかたで 山のぼりを したくて やってきたんです。 ごめいわくは おかけしません」


 オカヤマさんが、 にっこり わらいかけました。


「へんてこな のぼりかたでも きっと ちょうじょうまで のぼってみせるわ」


 コミミは、 かるく こぶしを にぎります。


「それが へんてこ とざんたいです。 このくらいの 山なら らくしょうですよ」


 クロロは、 こしに 手をあてて じしんまんまん。


「ちょっと しつれい。 エネルギーほきゅうを しなくちゃ」


 ブートンは、 きょう 2つめの おにぎりを ほおばりました。

 おんなの ひとが とおりすぎていくと、 へんてこ とざんたいが ふたたび あるきはじめました。

 こんどは、 『カニカニあるき』です。 カニのように よこむきで あるきます。


「カニ、 カニ、 カニカニ~。 カニ、 カニ、 カニカニ~」


 そのあとも、 つぎつぎと へんてこな あるきかたが つづきました。

 ゾンビみたいに あるく 『ゾンビあるき』。

 おすもうさんみたいに うでを こうごに つきだして あるく 『どすこいあるき』。

 へんてこ とざんたいは、 じゅんちょうに 山を のぼりつづけました。 ところが……。

 みちが だんだんと けわしくなってくると、 4にんも つかれてきました。


「へん、 てこ、 へん、 てこ……。 うう、 あしが おもい……」


 オカヤマさんが、 くるしそうな かおを しています。


「へん、 てこ、 へん、 てこ……。 いつもより あるく じかんが かかっちゃうのね。 けっこう きついわ……」


 コミミも つらそうです。


「へん、 てこ、 へん、 てこ……。 なんの これしき、 なんの これしき……」


 クロロも はを くいしばっています。


「へん、 てこ、 へん、 てこ……。 うう、 おにぎりだけじゃ もたないよ~。 はやく おべんとう たべたいよ~」


 ブートンの おなかは なりっぱなしです。

 けれど、 こんなことで へこたれる へんてこ とざんたいでは ありません。

 いままでだって、 なんども へんてこな 山のぼりを してきました。

 ちょうじょうまで のぼれなかったことは、 いちども ありません。


「みんな、 ここが ふんばりどころだぞ。 がんばれ。 カニ、 カニ、 カニカニ~」


 オカヤマさんが、 3にんを はげました そのときです。

 うえの ほうから、 なにやら へんてこな かけごえが きこえてきました。


「がったん、 ごっとん、 チーンチン。 がったん、 ごっとん、 チーンチン」


 4にんが みあげると、 3にんの おじさんが、 でんしゃごっこを しながら 山みちを くだってきました。

 3にんとも ひまわりもようの シャツを きています。

 がったん、 ごっとんと がにまたで あるき、 チーンチンで からだを よこに ふる。

 でんしゃごっこ おじさんは、 4にんの まえを とおりすぎ、 そのまま 山を くだっていきました。


「な、 なんだ、 いまのは?」


 オカヤマさんが、 くちを あけたままに なりました。


「でんしゃごっこで、 山のぼり?」


 コミミも ポカーンと しています。


「ぼくたちよりも へんてこだったような……」


 クロロも 目を まるくしています。


「なんだか たのしそうだブー」


 ブートンが そういうと、 4にんは かおを みあわせました。

 まさか、 じぶんたちより へんてこな ひとたちが いるなんて……。

 けれど、 こんなことで おちこむ へんてこ とざんたいでは ありません。

 4にんは、 おなじことを かんがえていました。


「だれか ロープを もっていないか?」


 オカヤマさんが、 さけぶと、


「わたし、 もっています!」


 コミミが、 リュックから ながいロープを とりだしました。


「ぼくたちも でんしゃごっこを やるんですね! もっと へんてこな!」


 クロロも 目を かがやかせています。


「ぼくたちは へんてこ とざんたい! まけないブー!」


 ブートンも はりきります。

 さあ、 へんてこ でんしゃごっこで 山のぼりを はじめます。


「へんへん、 てこてこ、 へんへん、 てこてこ、 シュッポッポー」


 へんへん、 てこてこで リズムよく あるき、 シュッポッポーで へんてこな ポーズ。

 へんてこ とざんたいは、 いままでの つかれも わすれるくらい のりのりで、 山を のぼっていきました。


「へんへん、 てこてこ、 へんへん、 てこてこ、 シュッポッポー。 へんへん、 てこてこ、 へんへん、 てこてこ、 シュッポッポー」

 

 まんまる山に へんてこな かけごえが ひびきます。


 へんてこ とざんたいは、 ぶじに まんまる山の ちょうじょうへ たどりつきました。

 4にんは、 ちょうじょうの まあるい ひろばで、 まあるい サンドイッチ、 まあるい たまごやき、 まあるい ハンバーグなどを たべましたとさ。


 おしまい


  


 




 

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