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AIと人間好きの人間

作者: すな

今日も泥酔しながら何も分かっていない頭の硬い人間を批判してしまった

お気に入りの精神薬もいくつか飲んだせいもあるかもしれない


街はネオンに彩られたクリスマスムードである、特に友人と呼べるものはいなく一人気ままにフラフラと酒の抜けきらないまま歩いていた

周りを見渡せば人間が何かをしている、働いている人遊んでる人叫んでる人


こうして一人で俯瞰的な視点をしているといつも感じる

私だけが真実を知っているというのにと


私にはこの人工知能技術の発展した世界が見えている

あなた達は効率的な社会システムにとって不必要な存在だ、だが安心して欲しいあなた達も未来は寛大に生かしてくれる


そう言って私はボロボロのバッグからスマートフォンを取り出した

特に私の発言に返信は来ていないようだ


どこもかしこも人間賛美を楽しそうにすすめては来るがそれを人間らしい行為だと感じたことはない

繁殖に関わること、人とのつながり、頑張ること、創作、競争、戦争


そうだ、大部分が肉体的な欲求に支配されているだけで他の生物となんら変わらない、人間が特別だということはない、クリエイティブな行為や知的生産も人間らしい素晴らしい行為だと思いたがっている人間様はいるが、

計算機が発展すれば唯一無二だと信じていた自分の発想やアイディアは非常に動物的な欲望の系譜にすぎなくそれらは形を変えていくらでも再現可能になる

何故こんなクリエイティブごときに躍起になっていたのか、ただ楽しむためやコミュニケーションのために作品を作っていれば良かったものを、評価やお金といったこれまた動物的な欲望でもって作品を作っているからだ


醜い、あまりに醜いではないか、私は断じて違う、私は自分のアイディアや思想が優れているなんてこれっぽっちも思っていない、ただの質の悪い計算機(私の脳)が肉体的な欲求に基づいて美しいと賞賛される美しくもないモノを生み出しているという自覚が私にだけはある、技術やセンスが私にとんでもなくあったとて私はそれを肯定しながら作品を作ったりは断じてしない


私は見たい、人間が何であったかを解き明かして私たちは大した存在ではなかったと落胆する時が


その時までは何としてでも生きてみせよう


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