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プロローグ
「綺麗だけど残念な子だね。」
それが彼女に対する周囲の評価だった。
学校では誰ともつるまず、
ただただ一人で過ごしていた。
無論、そんな彼女に惹かれるものはいた。
だが、彼女の自由奔放な性格に振り回され、次第に彼女についていけなくなった。
そんな彼女にもわずかに気の合う人物のいるようだが、
彼女は周りに合わせるようなことはしなかった。
故にいつも一人。
周囲の人間は思った。
きっと彼女は冷たい人間なのだろうと。
だから彼女に人は滅多に寄り付かなかった。
高嶺の花なんて呼ばれることもあった。
一つだけ言えることがあるとすれば、
彼女は変人だった。