5月22日 噂
昨日、友家が言っていた"BIG3"に、いつしかまた縛られていた。でも、いっそのことこの縛りにノッてしまおうとすら思っていた。真波と七海と比べると、私が一番考えないタイプ。そこが魅力なんだけどね。自分で言っていて笑えてくる。あんまり考えるのは好きじゃない。突っ込んで、突っ込んでいくスタイル。
私は、いつものように大学を終え、バイト先に向かう。大学からバイト先までは徒歩20分程度。大学とバイトの間に私の家がある感じだった。一回、家に帰ってからバイトに行ったら寝てしまいそうだ。バイトまでは少し時間があるけど、バックヤードで時間を過ごそうと思う。この前、友家が言っていたな。私の生き方は?って。
勢いに任せて生きるのが私の生き方だった。そういえば、友家ってバスケ以外の時、何してるんだろうな?頭の中には、友家が浮かんできた。ずっとバスケのサークルの人たちと遊んでいるイメージしか湧かなかった。まぁ、私には関係ないからいいんだけど。
ただ、友家の話し方が少しだけ守に似ている感じがあった。チャラついてる感じは、守と違うけど。なんか、気になってしまうんだよな。やっぱり、そういう感情が捨てられたらいいんだけどな。守が近くにいないから、そういう風になるのか。けど、守ともいろいろブツかっていたけど。私は、中学校時代を思い出した。当時は、バッティング練習の打球をめぐって話し合いをしていたけど、他にもいろいろあった。
守は、どちらかというと一匹狼的なところがあるから、人との摩擦もいとわない。昔、少しだけ私と守が付き合っているんじゃないかという噂が出回ったことがあった。あの時は、大変だった。私が言われることはなかったけど、守は男子からたくさん言われている様だった。まぁ、もともと嘘とかつくのが得意ではないタイプだったから仕方がないんだけど。
そんな噂が出たんだけど、その噂が吹き飛んだのは一瞬だった。それは、守が他の女子生徒から告白されたという噂が広まったのだ。これはこれで面白かった。私は、守が他の人にうつってしまうことはないと思っていたから笑って見守っていた。その女子生徒こそ、有名な人だったんだけどな。ハハハハハ。私も話したことがあるような子だったし、なんとも言えない気分。間もなくバイト先が見えてきた。後ろからゆっくり入るために、私は、イヤホンを外し、あまり音を立てないように歩いたのだった。




