5月21日 飲み会
友家は、まだバスケ部と言わんばかりのシュートを打っていた。たしかにもとエースと言われても仕方がないくらい上手だった。お互いバスケ部同士で惚れたって感じなのかな?人の恋愛には、あんまり興味はなかったけど友家の恋愛にはなんだか興味があった。
友家「えっ、知ってるの?」
私 「名前だけですけどね」
友家は驚きを隠せなかった。
友家「同じ高校ってこと?」
私 「はい。私は、見たことはないんですけど」
真波から、話は聞いていた。けど見たことはない。正確に言えばあるんだけど覚えていない。
友家「じゃあ、聖徳ってこと?」
私 「そうです」
友家は、聖徳高校知ってるんだ。
友家「えっ、じゃあ"BIG3"知ってるの?」
私 「どうでしょうね」
まさか、"BIG3"なんて言葉を知ってるなんて。困るな、ホントに。真波も七海に言ったら、ホントに嫌がりそう。嫌がりそうって言ったら、喜早に怒られるか?
友家「えー、なんだよ。教えろよ」
私 「私は、知らないんで」
とりあえず知らないようにしていた。
友家「もしかして、矢田さんが"BIG3"なんて落ちないよね?」
私 「ないですよ」
そうですなんて言えないな。けど、この人見透かしてる気もしていた。なんか、この人には、一歩先いかれてる気がしてなんか嫌だ。
友家「違うのかー。でも、一度でもいいから拝んでみたいけどね」
私 「"BIG3"を?」
よく、まったく知らない学校の生徒に興味をもてるな。私には理解できなかった。けど、真波も七海も思っているんだろうな。
友家「ああ。3人もいるなんて楽しみじゃない」
私 「だったら、喜早さんに言えばいいんじゃないの?」
スマートな返しを友家にした。
友家「言ったら会えるの?」
私 「それは知らないよ」
喜早が何者なのか私は知らないから何も言えない。
友家「じゃあ、行こうよ一緒に」
私 「ん?」
友家「喜早のところに」
何を言おうとしているの?
私 「どこにいるの?」
友家「東京」
私 「割と近いじゃない」
そう言えば、卒業してから、真波と七海に会ってないな。
友家「みんなで飲み会しようぜ」
私 「友家さんが会いたいだけじゃない」
飲み会の様子を思い浮かべた。




