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3月21日 彼氏

 いよいよ、今日が引っ越しの日になった。まとめていた荷物を車に乗せ、準備を始めた。私自身は、3月24日に家を出て行くことになっていた。


 ー3月18日ー


 私たちは、丸まった3つの紙フキをそれぞれがとった。丸まっていたものを開けている状況だった。紙フキに印が書かれていると好きな人の話をしなければならなかった。

 印が書かれていた紙フキをとったのは、他の誰でもなく私だった。


 私 「うわぁー」

 真波「ハハハ」

 私 「いや、絶対おかしいでしょ」

 真波「おかしくないよ」


 私は、確かに印をつけた紙フキは、真波がとったと思っていたが、なぜか、私のところに印をつけた紙フキがあった。


 七海「なんで、おかしいと思うの?」

 私 「だって、真ん中のやつに印つけてたもん」

 七海「誰が真ん中とったの?」

 真波「真ん中は、私だよ」

 七海「真ん中には、書いてないのん」

 真波「書いてないよ、ほら」


 真波は、紙フキを見してくれた。


 七海「ホントだ」

 私 「ない」

 七海「真波が起き間違えたんじゃない?」

 私 「いや、起き間違えてないよ。ここに置いたもん」


 私は、七海の説明に納得がいかず、少しイラッとしていた。


 真波「まぁまぁ。とりあえず、今回は真波の負けということでいいじゃない」

 私 「嫌だよー」

 七海「負けは負けだしね」

 私 「えぇー」

 真波「颯希の彼氏ってどんな人なの?」


 真波の笑顔に、私な、答えざるをえなかった。


 私 「別に普通だよ」

 真波「どこの高校なの?」

 私 「淮南高校」

 七海「へぇー。淮南高校なんだ」


 私の彼氏は、淮南高校だ。同じ大森中学校出身だった。


 真波「七海も知らなかったんだ?」

 七海「うん。今、初めて聞いた」

 真波「同学年?」

 私 「うん。真波と馴染みのある野球部です」

 真波「はぁ。何それ?」

 七海「野球部なんだ。それだったら、昨年の"聖淮戦"来てたの?」

 私 「来てたよ。試合にも出たし」

 七海「えっ、誰?」

 私 「ピッチャーの湯浅って子!!」

 真波「もしかして、途中でマウンド上がったひと?」

 私 「そうそう!」

 

 "聖淮戦"という聖徳高校と淮南高校の部活動による交流試合で、彼氏である湯浅は、聖徳高校に来ていたのだった。当時、私は、七海と一緒にスタンドから試合を見ていたのを覚えている。

 私たちが、お店に来てから、約2時間が経とうとしていた。

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