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4月14日 協調性

 英語speaking。これは、英語でしか話してはいけない授業だった。先生とのやりとりも全て英語だ。私たちは、班になりながら、先生の話を聞いていた。


 笹川「こんなの全部、英語とか難しいよねー」

 私 「真帆ならできるでしょ?」


 この大学に入るくらいだから、真帆はとてもかしこかった。


 笹川「まぁ、頑張ればね」

 私 「頑張りなよ」

 笹川「えー、どうしよっかなー」


 私たちの班は、女子4人、男子2人。


 私 「そんな大きな声出したら聞こえるよ」

 笹川「だって、何言ってるかわからないし」


 笹川の言っていることは、あながち間違いではない。あってるかどうかというより、聞き取れないので授業にならない。結局、大事なところは日本語で言うのだから。私は、この授業カリキュラムに納得がいかないでいた。私たちは、話し合いが各班で行われ始めた。

  

 南 「笹川、なんかいい案ないの?」

 笹川「うーん。日本の食べ物とかは?」


 男子の足立と新田は、私たちの話し合いには参加せず、二人で盛り上がっていた。


 南 「食べ物かぁ、、、、」

 笹川「だめ?」

 南 「ダメじゃないけどベタすぎるかな」


 同じ考えを私も思った。この授業は、私にあってない気がする。さっさと貰える単位を貰ってしまいたい。


 南 「颯希は、なんかいい考えある?」


 真剣な表情をして、南を見た。


 私 「たしかに日本の強みの産業を考えるのもいいけど、あえて弱みの部分を紹介するのは?どうかと思ったよ」


 私が話したせいか、女子も男子も一斉に私の方を向いた。


 南 「例えば、何があるの?」

 私 「よく言われてる"協調性"みたいなのは?」


 日本の長所である"協調性"。でも、こんなものは社会に出たらあまり役に立たないというのが私の持論だ。BIG3の真波や七海もどこか自分勝手な部分があった。


 南 「ああ。それをあえて批判的に見てみる感じ?」

 私 「そう」

 黒田「それ、面白いかも」


 南の横にいた黒田は口を開いた。


 南 「たしかに。一回、やってみよっかぁ」

 私 「わかった」


 私の班が一番早く課題に取りかかった。この話題をすると、新田くんはいきなり協調性に関する論文をネットで探してくれて私に見せてきたのだった。私たちは、すぐに翻訳機能を駆使して英文にし出した。

 

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