4月12日 南麻有
昨日の交流会の疲れがどっと出ていたのだった。
ー4月11日ー
私 「笹川さんですか?」
笹川「そうだよ」
笹川は、前にいた人たちと話すのをやめて、私の方に目を向けてくれた。
私 「颯希です。よろしくお願いします」
笹川「ああ。颯希さんね」
私 「知ってるの?」
なぜか、私の名前が知られていた。
笹川「知ってるよ。聞いてるよ」
私 「ええ。なんで?」
笹川は、笑顔を見せながら話し始めた。
笹川「言ってたからね」
私 「誰が?」
さっき取り皿にとったポテトフライをゆっくり口に入れ込んだ。
笹川「いや、私たちの学部からほとんどの人が知ってるよ」
そんなに私って人気だったけな?なんか照れてしまう。そんなことを言われてしまうと。ハニカミながら、笹川の目線に合わせた。
私 「えー。気になるんですけど」
笹川「気になるの?」
私は、二つ目のポテトフライを、口に頬張った。
私 「気になるよ。そりゃあ」
笹川「私が聞いたのは、あそこにいる南って人からかな」
私 「南?」
私は、ピンときてなかった。
笹川「そうよ。南とはほとんど話したことはない?」
私 「全くないよ」
笹川「南は、あそこにいる白色の服を着た子だよ」
南麻有。笹川の説明によると、南は、とても優しくて気を遣える子だそうだ。友だちも多く、みんなの人気者らしい。笹川とも仲がいいらしく、学校終わりに出かけることも多いとか。南は、九州出身ということもあり、訛っている。でも、それが可愛らしかった。
私 「あれが、南さんかぁ」
笹川「みなみー!!」
横のテーブルにいた南は、手を振ってくれた。向こうは向こうで話が盛り上がっているみたいだ?
私 「また、後で話してみるよ」
笹川「それより、今日はなんで来たの?」
私は来ないと思っていたのだろうか?
私 「翆が誘ってくれたんだよ」
笹川「あっ、翆が誘ったのが矢田さんだったんだね」
気になりすぐ様、返答し始めた。
私 「なんか言ってたの?」
笹川「翆は、忙しいからって最初は言ってたんだよ」
忙しいというのはたしかに事実だ。でも、今日の話を聞いて思っていたがもっと大学の人たちとも仲良くした方がいい気がしてきたのだった。最近は、バイトや勉強になかなか大学の人たちと遊ぶ暇がなかった。まだ、話せていない南さんとかはとても興味があった。




