4月11日 笹川舞奈
翆に誘われた飲み会に参加していた。ちょうど、私の食べる物がなくなったのでバイキング形式で、食べ物を取りに行っていた。
私 「今日は、奢ってよね」
翆 「えー。どうしよっかなぁ」
横にいた翆は、ポテトを取りながら答えた。
私 「わざわざ、来てあげたんだから」
翆 「それは、感謝してるよ。本当に」
予定自体は、動かせたからよかったが、バイト先には申し訳なかった。
私 「翆は、何時に帰るの?」
翆 「いやー、今日の感じ見てると、みんな遅くまでいそうだよね」
私は、惣菜をとった皿を持ちながら、みんなが座るテーブルをふりかえった。
私 「たしかにね。長引きそうだね」
翆 「この後、予定あるの?」
私 「ないよ、こんな夜に」
翆 「ハハハハ。そうだよね」
今日は、予定通り10人参加していた。
私 「それより、私ここにいる人ほとんど知らないんだけど」
10人のうち、完全に知っているのは2.3人だけだ。
翆 「まぁ、いつも颯希は、忙しいもんね」
私 「翆は、結構みんなと話すの?」
翆 「いやー、そんなにだよ」
たしかに、同じ学部であれば話す機会が増えてもおかしくない。ただ、私は今のところ、そんな余裕はなかった。
私 「じゃあ、翆が私に合いそうな子教えてよ」
翆 「うーん。颯希に合いそうな子かぁ」
翆は、テーブルにいた8人を見ながら、考えていた。
翆 「あの子とかは?
私 「ん?」
翆が指差した女の子は、黒色の服を着た女の子だった。髪は、ショートカットで地雷メイクをしていた。
翆 「あの子は、笹川さんだったかな」
私 「独特なファッションだね」
地雷系と言われるような印象の子だった。
翆 「完全に地雷メイクだね」
私 「そんな感じの子なの?」
勝手にメンヘラなイメージを想像していた。でも、あれはあくまでもメイクやファッションの話だしなぁ。自分の中で、地雷系がどんな感じなんのかを考えていた。
翆 「うーん。メンヘラみたいな感じではないよ」
私 「へぇー。どんな感じの子なの?」
翆 「なんか、すごい明るいよ」
あの見た目で明るいというのは、意外だった。
私 「じゃあ、話しかけてくるよ」
翆 「行動が早いね」
私は、取り皿を持ちながら、笹川の方に向かっていった。




