3月19日 進学
今日は、朝から昨日の思い出に浸っていた。七海、真波は、私にとって道標であることをあらためて気づかさせてくれる存在だった。
ー3月18日ー
話題は、優衣の話へと変わっていった。
私 「真波は、優衣とどれくらいの付き合いになるの?」
真波「うーん。中学校からだから、もうそろそろ6年になるかな」
私 「そうなんだ。優衣って、おもしろいよね」
真波「おもしろいね。でも、いつも空回りしてるっていうか」
真波は、ジュースを飲みながら答えた。
七海「球技大会の日、真波のところに来た子だよね?」
真波「たしかに、あったね。そんなことも」
七海「あれは、なんで怒ってたの?」
真波「あれはねぇ‥‥」
真波は、机を見ながら何か考えていた。
私 「そんなためられると、余計気になるじゃん」
真波「大したことじゃないけど、聞きたい?」
私 「聞きたい。教えて」
真波「あの日、優衣が怒ってたのは、中学校の集まりに来なかったから怒ってたの」
私 「えーー。なんで行かなかったの?」
真波「それは、いろいろだよ。ハハハ」
私 「教えてよー」
七海「もういいでしょ。それより、真波、これからどうするの?そっちの方が気になるよ」
七海は、話題を変えるように話した。
真波「これから?これからは、時間かけて、したいこと探すかな」
私 「でも不思議だよね。大学行く予定だった真波が大学行かなくて、大学行く予定なかった七海が行くなんて」
七海「アンタが行くように勧めたんでしょ」
私 「まぁねー」
七海の嫌そうに笑う顔が見えた。
真波「でも、私も七海は大学に行くべき人だと思うよ」
七海「そうかなぁ」
私 「真波のクラスは、結構いい大学行ってるの?」
真波「受かった人と落ちた人別れたか感じかな」
私 「そうなんだ」
真波「うん。でも、寺崎とか林とかは受かってるよ」
〈3年4組〉
・高田真波 未決定
・寺崎美桜 清和大学
・林友紀 都角大学
・下田那奈 未決定
・新谷穂波 堂園大学
・沢田亮二 神戸の大学
・定本健太郎 未決定
・辰巳慎之介 星涼大学
・藤平武 篠川大学
・世田優斗 広島の大学
私 「私、大学入ったらさ、もっともっと勉強したいんだよね」
七海「颯希は、熱心だね」
私 「七海や真波に比べたら、全然だよ」
七海「それ、絶対嫌味だよ」
真波「確かに」
私 「なんでよー」
真波「でも、私もいつか二人と同じくらい立派な人になりたいな」
私たちは、将来の話をしていた。