同級生は敵?
暫く下を向いたままだったが、そんな加奈の頭をそっと撫でると洸さんは、大丈夫だよと元気づけてくれた。
嬉しかったけど、まだ顔には出せないでいた。周りが気になるのだ。でも2人がそばにいるだけで元気が出た。
「ありがとうございます。もう、…大丈夫です。」
「ホントに?無理してない?」
「はい。してません。」そう答えるだけで精一杯だった。
2人はまだ何か言いたそうにしていたが、あえて何も言わないでいてくれた。
それから2人はそれぞれが合えない間何をしていたのかを話してくれた。
洸さんは進路について担任と話し合っていた。
賢治さんは、卒論を出した後一旦自宅に戻り、親と相談していた。
どうやらそれぞれ違う会社を立ち上げようとしているようだ。
洸さんはIT系の企業を。
賢治さんは親の後を継ぐ為に経営について一から学んでいるらしい。
先は長そうだ。
私はまだ一年だけど、進む道は決めている。
服が好きだから服飾関係の道を選ぶと思う。
まだ誰にも言ってないけどね。
私の同級生の子が近寄ってきて何か言いたそうだ。モゾモゾとしてる。【はぁ〜、またか……。】口に出しては言わなかったけど同級生の目当てはやはり2人だろう……。そんな気がした。同性から見てもかっこいいらしいので異性から見たらそりゃもうヨダレものでしょう。
隙あらばがまたかと肩を落とした。
と思っていたらなんと話したいのは私だって。
何で?
わかんないから頭グルグルしちゃってた。
どうやら2人には聞かせたくないものらしいが、前回で懲りていた私は2人が一緒じゃないと聞かないと強気で出ると相手は少しムッとしたようだ。でもほんの一瞬の事だったので気づいた人はいたかな?って思った。
「1年生がなんで4年生と仲良くしてるの?勉強は?相手の邪魔になると思わないの?バカ?」いきなりまくしたてられて私はポカーンと口を開けていた。
「この子、入学当初から歳上に媚びるのが得意なのよ。ご迷惑じゃなかったかしら?ゴメンなさいね。」そう言いながらも目は笑ってはいなかった。
獰猛な猛禽類の様な目をしていた。
「いや、全然さ。むしろ逆だよ。時間配分がキチッとできるし、この子は頭良いからね。刺激になるんだ。」「だね。それに聞いてると彼女じゃなくて結局は僕らの気を引きたいだけに聞こえるけど?」
「はぁ〜、賢い4年生が卒業前に何か問題を起こしたら就職先に影響しますからと思ったのですが……。」
「それは問題ない。君には関係ない事だ。」
「まっ。」
確かに関係ないと思うと私は思った。
でも同級生の子は引き下がらなかった。
「その子、この学校へ来るまでにいじめにあってたらしいじゃない。何か問題行動してたんじゃないの?」
「そ、そんな……酷い。私そんなことしてません。」
「でもいじめられてたじゃない!」
「それは、本当だけど……。」
「ほらみなさい。私はあんたの出身校の子から聞いたから知ってるのよ。愚図で汚い子だってね。」
「…………。」私は唇を噛んでじっと耐えた。




