宣戦布告
歌舞伎ライトパーク
そこで龍儀と桜がデートしていると二人の前に鬼城が現れた。
チュロスを食べながら。
「・・・」
「・・・久しぶり、龍儀ちゃん。」
「緊張の欠片もねぇ。」
何が起こったのかわからず?を浮かべる少女をほっといて龍儀と鬼城は向かい合った。
「デートかい?しかもあの時の美少女じゃないか。私服姿も美しい。あれから仲良くなったのか?もしそうなら俺達は恋のキューピッドだな。」
「安心しろ。血生臭いキューピッドの手を借りずともこうなっている。」
「そりゃめでたいなぁ。」
二人と鬼城の遭遇はもちろん蛇谷達も見ていた。
「まさか、鬼城雄真に会うとは。」
「偶然、遊びにきたってわけじゃないみたいだな。」
「どうする。事を荒げるわけにはいかんだろ。」
「まずは、親父に連絡だ。」
そう言って筒井はすぐにスマホを取り出し電話した。
「何しに来たの?」
「ちょっと私用でね。」
桜の質問に鬼城は軽く答えた。鬼城は余裕の表れかチュロスを食べながら話している。
「俺達をつけてきたわけじゃないと?」
「あぁ、今回は偶然だ。」
龍儀は鬼城を睨みながら桜と少女と一緒に離れようとした。鬼城は面白がって後をつけようとしたら誰かがぶつかってきた。
「ん?」
「小僧、俺達に喧嘩売る覚悟はあるんだな。」
ぶつかってきたのは筒井だった。鬼城と筒井が睨みあっていると凛音が血相を変えて近づいてきた。そこに、月影が割り込んできた。凛音はそのまま月影に向かった。
「落ち着け、凛音!」
その時、鬼城が凛音を止めた。鬼城に言われて止まる凛音。それを見た鬼城はニヤリとしながら筒井を見た。
「もちろん、覚悟はあるで。でも、折角楽しんでいるんやから無粋なことは無しや。とりあえず、言っておくわ。俺達、北京連合が関東すべてを牛耳る。」
そう言って鬼城は凛音を連れて去って行った。その後ろ姿を月影と筒井が見ていると龍儀が二人の頭を鷲掴みした。
「おい、なんでてめえらがいる?」
「お、落ち着いてください、若!これにはちゃんとした理由がありまして。」
「陽雅翔はどこだ。お前らだけで来るわけないからな。」
龍儀が二人に問い詰めていると蛇谷が龍儀達のところにやってきた。
「よぉ、龍儀。って痛ただだだだ!」
龍儀は蛇谷を見た瞬間、アイアンクローした。
「いくらなんでもおかしいだろ。チケット制の遊園地に簡単に入りすぎじゃねぇか。」
「チケットは裏ルートから簡単に取れるんだよ。だから、鬼城達も入ってこれたんだ。」
「アウトじゃねぇか。」
蛇谷の説明に呆れる龍儀。それは桜も同じだった。その後、桜は少女の方を見てしゃがんだ。
「ねぇ、お父さんかお母さんはどこ?」
「おじいちゃんとはぐれた。」
少女と話している桜を龍儀達は見ていた。
「あの子、お母さんに相応しいんじゃねぇか、龍儀?」
「まだそんなこと考えたことねぇよ。」
龍儀と蛇谷が話していると少女がいきなり走り出してしまった。
「ん?どうした、桜?」
「おじいちゃん見つけたって言って行ったわ。」
「そうか。とりあえず、お前らは帰ってこのことを親父に連絡しろ。」
「もうしました。」
「じゃあ、帰れ。」
「それ、帰らせたいだけじゃん。」
龍儀は蛇谷達を無理矢理帰らせた後、桜と一緒に観覧車に乗った。そして、しばらくして二人は歌舞伎ライトパークを出て帰路に着いた。
「今日はありがとう。久しぶりに楽しめた。」
「それは良かった。本当に。いろいろありすぎたからなぁ。」
「あの言葉、忘れないから。」
「出来れば忘れて欲しい。」
「やだ。」
龍儀の願いを桜はクスッと笑って拒んだ。そして、そのまま二人は帰って行った。
ある高速道路上
そこには大阪に帰る関藤真平がいた。
「まったく、鬼城にはハラハラさせられる。何考えてるかわからん。しかしまぁ、これで関東への足掛かりは出来た。あとはワシら関藤組が乗っ取るだけや。」
そう言って関藤は横で寝ている少女の頭を撫でた。その少女は歌舞伎ライトパークで龍儀達と会ったあの少女だった。
「さてともうすぐで奴らに宣戦布告するでぇ。」
関藤を乗せた車はそのまま大阪に向かって行った。
次で出会い編は終了です。




