魔王六星神(サタンギルド)
シルフェウス城内大広間
そこに龍儀とダーネットが向かい立っていた。
「なるほど、覚悟ありか。」
「なけりぁ、来ねぇ。」
「そりゃそうか。」
龍儀はダーネットを見ながら、ゆっくりとスノーラ姫達の前に立った。
「早くここから避難してください。」
「え、でもそれだとあなたが。」
「ここには戦えない国民達がいます。俺も全員を守ることは出来ません。なら、あいつ一人に集中させてください。」
「それ、俺が許すとでも?」
「あんたの目的は勇者なんだろ?もし、狙いがこの子の命ならとっくに殺してる。勇者は絶対来る。その時までの暇潰しに付き合ってやるよ。」
「なるほど、確かに。・・・いいぜ。それ、のった。もう人質は必要ないしな。」
二人はにらみ合いながら近づいた。そして、二人同時に飛び出し、龍儀の刀とダーネットの闇の剣が交わりつばぜり合いになった。
「行け!早く!」
龍儀の叫びにスノーラ姫とイリアムは怯える国民達を励まし逃がし始めた。
「お気をつけてください。すぐに応援を呼びます。」
「龍儀様、必ず生きてください。」
「安心してください、お姫様。俺は結構、しぶとい方なので。」
国民達を逃がしたイリアムとスノーラ姫はつばぜり合いをしている龍儀に声をかけ、避難した。
「別れの挨拶は済んだか?」
「いや、全然。俺がしたのはまた会おうって約束だけだぜ。」
「いいねぇ。その約束、破らしてみたくなった!」
ダーネットは左手に闇を纏い、龍儀を殴った。龍儀はそれを防ぎながら、下がった。
「お前、やっぱり俺達だけが魔法が使えないように細工しただろ。」
「やっぱり気が付いたか。その通り。でも、方法は教えないよ。」
「だろうな。」
龍儀は前進し、ダーネットに再び刀を振るう。ダーネットも闇の剣で受け止めた後、兵士達を殺した闇の弾丸を放った。
「《ダークブレット》!」
闇の弾丸は龍儀に向かうが龍儀は全て刀で弾いた。
「なかなかやるねぇ。思ってたよりいい暇潰しにはなりそうだ。そうそう、忘れた。俺はダーネット。魔王六星神の第3星だ。」
「サタンギルド?」
「そうだ。封印から解放された魔王様が作った魔王に支える6人の魔族。それが、魔王六星神だ。」
「魔王が甦ったと言うことか。」
「そう。そして、魔王を封印した勇者の末裔を葬ることでこの世界を魔族の世界に変える計画が始まるのだよ。」
「その計画、始まる前に頓挫するぞ。」
「あぁ、お前達が生きている限りな!」
そう言ってダーネットは左手でダークブレットを放ちつつ、闇の剣で龍儀に斬りかかる。龍儀は避けながらダーネットに近づき、刀で切った。
しかし、闇の剣で防がれ服しか切れていなかった。それでも、龍儀は攻撃を止めずダーネットに近づいてた。
ダーネットは龍儀から距離をとろうと衝撃波をだし龍儀をぶっ飛ばした。龍儀から距離をとることに成功したダーネットはダークブレットを撃とうとした瞬間、銃声が鳴り弾丸がダーネットのこめかみをかすめた。
「ちっ。外したか。」
龍儀は倒れながらも拳銃でダーネットを撃っていたのだ。
「お前もそんな武器を持っていたのか。」
「!?」
「まぁいい。」
ダーネットはそのまま突進してきた。龍儀は再び拳銃を撃ったがダーネットは弾道を読み、弾丸を避けた。
(こいつ、拳銃を知っている?いや、拳銃そのものを知っているのか。)
ダーネットに近づかれないよう距離をとり拳銃をしまって刀で応戦した。
ダーネットも闇の剣で攻撃し、再びつばぜり合いになった。龍儀は刀をずらし、体当たりした後、後ろ回し蹴りをダーネットの腹に決め、ダーネットを後ろに下げた。
「いいねぇ。お前も勇者と一緒に葬らねぇといけないな。」
そう言ってダーネットは闇と雷を合わせ龍儀に向けて放った。広範囲の雷攻撃にとっさに防衛するが受けきれずくらってしまう。
それでも、倒れることなく立っている龍儀にダーネットは不敵な笑みをこぼした。
「本当に強いな。なぁ、名前何だったけ?」
「栄龍儀。」
「よぅし、栄龍儀。殺すのが惜しくなった。どうだ、お前も魔王様のところに来ないか?」
「なんで俺は堅気だけじゃなく犯罪組織や魔族に勧誘されやすいんだよ?」
「強いから。それと見た目だろ。」
「あ~。納得してしまった。そういえば、そういう見た目だったな。」
「だろ。で、どうだ?」
「断る。」
「やっぱり。じゃあ、死ね。」
ダーネットは再び闇と雷を合わせ、龍儀に向けて放った。龍儀も防衛をとって構えた。
その時、オルガロッドが龍儀の前に立ち攻撃を受けたのだ。
「お待たせしました!」
「OK。じゃあ、二人で相手するぞ。」
「分かりました!」
「やっと来たか勇者。じゃあ、勇者暗殺計画第3段階。始めようか。」
龍儀とオルガロッドはダーネットに向かって走り出した。




