表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】転生極道は異世界でも家族をつくりたい  作者: 鎌宮 和明
第1章《出会い》 勇者の国編
45/423

勇者が産まれた街

《勇者の国編》開幕

「僕、明後日誕生日で17歳になるのですが。」

全てはグレンがおもむろに発した一言から始まった。

「え?そうなの!?」

「はい、明後日が誕生日です。」

「ってことは恩恵(アビリティ)を授けてもらうわけか。」

「はい!」

「あれ、じゃあナクトリアで祈りすれば良かったんじゃ。」

「実はナクトリアの祈りの日が僕達が着く2日前でした。」

「あぁ、なるほど。」

龍儀の質問にグレンは肩を落としながら答えた。

「じゃあ、この近くで祈りをする予定の街を探すか。」

「はい!」

「目的は決まったみたいね。」

「じゃあ、セイントガードはどう?」

「え、セイントガードですか!」

「セイントガード?」

「この世界で最も大きい国です。セインフィーネのギルドマスターのレオナルド・クロムウェムさんが産まれた国でセインフィーネのギルド本部があるんですよ。セインフィーネもセイントガードから名付けられたって言いわれてます。ちなみに、勇者もセイントガードで産まれたって聞きました。」

「勇者がいるのか。」

「えぇ、今から約200年前に初めて魔族を倒しこの世界に平和をもたらした一族が産まれた国でもあるの。」

「そうなんだ。リチェって物知りだね!」

「えぇ、その勇者と知り合いだから。」

「「・・・え?」」

「勇者と一緒に魔族を倒したのよ。200年ぐらい前に。」

「「えぇ~!」」

リチェリアの告白に驚くグレンとライカ。唖然として言葉を失った龍儀とルリカ。

「いや、なんか想像できた。」

「確かにリチェリアさんなら勇者の仲間と言っても違和感ないですね。」

「ちなみに、このまま真っ直ぐ行くとその勇者が産まれた街に着くよ。確か、祈りの日が明後日だと思うけど。」

「なら、行き先は決まった。その街に行くぞ。」

「はい!」

龍儀一行は真っ直ぐ進み、2日後、グレンの誕生日にその街に着いた。

街の名は【シルフェウス】円形状の東西南北に大きい入口がある塀に囲まれた街で面積は長野県とほぼ半分、内陸部に位置しているが輸出入が多く、各地の特産品が手に入りやすい。そして、勇者が産まれた街として有名である。

龍儀一行がシルフェウスに入ると街は賑わっていた。

「凄い人達ですね。」

「ここは勇者が祈りをした教会があって毎月多くの冒険者が祈りに来るの。」

「それだけじゃないよ、旅人さん。」

リチェリアがグレンに説明していると一人の中年女性が声をかけた。

「なんだって今日は勇者、オルガロッド様が帰られる日なんだから、そりゃもうお祭り騒ぎよ。」

「勇者が?」

「あら、大丈夫かいその顔?」

「大丈夫だ。それでその勇者はどんな人なんだ?」

「そりゃもうイケメンの好青年よ。世の女の子はみんな一目惚れするぐらいよ。顔もいいし、優しいし、勇敢、もう最高よ。」

中年女性が勇者について熱く語っているのを見ているグレンにライカが声をかけた。

「ねぇ、グレン。祈りに行かなくていいの?」

「忘れてました!」

「じゃあ、早く行きなさい。もうすぐで祈りが始まっちゃうよ。」

「分かりました!ありがとうございます!」

「じゃあ、俺達もこれで。ありがとうございました。」

そう言って龍儀一行は祈りが行われる教会に走って向かった。

教会に着くと祈りの見届け人達が立っていた。

「あの、僕も祈りをしたいです!」

「わかった。君で最後みたいだな。早く入りなさい。」

「はい!」

グレンは見届け人達と一緒に教会に入っていった。

「大丈夫かなぁ、グレン。」

「今は見るしか出来ない。グレンがいい恩恵(アビリティ)を授けてもらうのを願うだけだな。」

「そうね。その間に勇者を一目見てみない?」

「そうだな。勇者も気になるし、行くか。」

「うん!」

龍儀達は勇者が帰って来るという北門に着いた。そこはさっき以上に賑わっていてとてもじゃないが勇者を見ることは出来なかった。すると、リチェリアは龍儀達を連れて建物の屋根へ飛び乗った。

「ここからなら見えるんじゃない?」

「あぁ、見える。」

龍儀達が待っていると北門が開き、兵士達と一緒に五人の人達が現れた。その瞬間、周りの歓声は最高潮に達した。

「勇者様~。」

「オルガロッド様!」

「お帰りなさい!」

中心にいた青年はみんなに笑顔で手を振っていた。その青年が勇者、オルガロッド・クロスレイズであった。

その周りには剣士の女性やエルフ、猫の獣人に聖女がいた。彼女達も勇者の周りで嬉しそうに手を振っていた。

「凄い。」

「あれが勇者か。」

(そういえば、何故あの女神は勇者がいるのに俺に魔王討伐を頼んだんだ?)

龍儀はフェアリスの約束を思い出し疑問に思っていた。

その間も勇者は進み、街の中央にある城に入っていった。街の人達はそれでも歓声を止めることはなかった。




その歓声に紛れてドス黒い悪意が隠れていることに気付くことなく。そして、その悪意は勇者を見てゆっくりと笑った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ