三国共同作戦
《ローレライ海賊団討伐編》開幕
龍儀達は今、ネクヴァスの港町 《ナクトリア》にいた。
ことの発端は3日前、
「海賊?」
「あぁ、ここ最近、商船を中心に多くの船が海賊に襲われている。そこで、ネクヴァス、カメリアスガルド、そしてリーシェッテの三国が共同で海賊退治をすることが決まった。君達にはその手伝いをお願いしたい。もちろん、セインフィーネも協力するが私は他の仕事で手が回らない。だから、三国のセインフィーネ支部の人達が行くことになっている。」
「・・・わかった。任せろ。」
「ありがとう。とりあえず、集合場所のネクヴァスのナクトリアに送って行くよ。ミネルヴァ、頼む。」
「わかったわ。」
「そうだ、ドーベルはどうする?」
「俺はこの国でまだやることあるから残る。また会おうぜ。」
「わかった。またな。」
ドラゴンに変身したミネルヴァに乗って龍儀一行はルドザニア王国を後にした。レオナルドはその様子を見ていた。その後ろに牛の獣人が近づいてきた。
「マスター。」
「アバファロ。」
アバファロと呼ばれた獣人はルドザニア王国首都アラビスタウンのセインフィーネ支部リーダー、つまりルドザニア王国のセインフィーネを束ねている。彼の隣にジョンソンもきた。
「レオナルド氏。お話したいことが。」
「わかっている。メナール支部リーダー、ニルクスの暗殺事件のことだね。アバファロ、全国のセインフィーネ支部リーダーに召集をかける。君も来てくれ。」
「分かりました。」
ナクトリアの港
準備を終えた龍儀一行は集合場所に向かった。集合場所に着くと多くの兵士や冒険者達がいた。そして
「あ、龍儀!龍儀じゃん!」
ディーネの姿もあった。
「ディーネさんも来ていたんですか。」
「えぇ、そうよ。今回は大規模な作戦だから三国の港町にあるギルドにも召集がきたってわけ。」
ディーネと久しぶりの会話をしていると彼女の後ろからラッガー達もきた。
「おぉ、龍儀!久しぶりだな!」
「あぁ、久しぶりだな。」
「おぅ!俺達、セインフィーネ支部のメンバーも召集がきてな。ここにきたってわけだ!」
「そうか。それにしてもこの前まで戦争した国とは思えねぇな。」
「まぁ、あの戦争は国の上層部が勝手にやったことだからな。そうだ!リーダーのところに案内するぜ!」
そう言ってラッガーは龍儀達を連れてある船に向かった。船に入ると数人が作戦会議をしていた。その中にはトルクラの姿もあった。
「ん、なんだ?ラッガー、急にどうした?」
「リーダー!龍儀がきてくれたぜ!」
「ほぅ、久しぶりだね、龍儀さん。」
「あぁ、久しぶりです。」
「へぇ、あなたが栄龍儀?噂よりいい男じゃん。」
「なるほど、君が件の。」
トルクラの両隣には色気漂う女性と眼鏡をかけた知的そうな男性がいた。
「はじめましてね。私はリーシェッテのオルシアでセインフィーネ支部長をしているキラリネ・カラティナよ。よろしくね。」
「そして、私が今回の海賊討伐の指揮をとるセインフィーネ、ネクヴァス公国ナクトリア支部長のモルガン・ホーキングだ。」
「ラッガー、後でみんなに作戦を発表する。集まるように言ってくれ。」
「了解!」
ラッガーがみんなを集めている途中、龍儀は海賊のことをディーネに聞いた。
「さぁ、私も詳しくはわからないわ。何せ、神出鬼没なうえに過去、何回か討伐のため出陣したけど影すらつかめなかった。だから、今回は兵士や冒険者だけでなく私達やセインフィーネも協力することになったのよ。」
ディーネが説明しているとモルガン達が壇上に上がった。
「今から我々は海賊討伐に出る!この海賊団は多くの謎に包まれている。リーダーの名前すら不明だ!しかし、今回集まった諸君が海賊を討伐し、港町に平和をもたらすと信じている!では、作戦を伝える。・・・」
モルガンの作戦はこうだ。
まず、三つの遊撃部隊と一つの囮チームに別れる。囮チームは商船に変装し、海賊が出没する海域を通過する。その後ろをお互いに距離をとりながら追跡する。もし、海賊が囮ではなく遊撃部隊に攻撃した場合は他の二つがすぐ救援に行けるようにする。
次に作戦通りに囮が襲われた場合は即、遊撃部隊が海賊を討伐。その際、全員捕らえるのではなく数人は逃がす。
そして、逃がした海賊を追いかけアジトを突き止め、そこで全員を捕らえる。
もし、緊急事態になった場合は各自で判断するということになった。
そして、組分けが決まった。
遊撃部隊α
リーダー キラリネ
ルリカ、エンジェルマリンのギルドメンバー、オルシアのセインフィーネのギルドメンバー
遊撃部隊β
リーダー モルガン
グレン、オルシアのギルドメンバー、アクアライトのセインフィーネのギルドメンバー、兵士
遊撃部隊γ
リーダー トルクラ
ライカ、ナクトリアのギルドメンバーとセインフィーネのギルドメンバー、兵士
囮チーム
リーダー 龍儀
リチェリア、ラッガー、兵士
「なんでリューギがまた囮なんだ!?」
モルガンに抗議するライカ。
「囮は最も危険な役だ。海賊に一番襲われる可能性が高い。だったら、強いうえに高度な回復魔法が使える彼が一番の適任者だ。それに、最強の傭兵、リチェリア君もいる。大丈夫だろう。」
「うわっ、意外といい理由だ。」
「なるほど。」
「大丈夫だぜ、ライカ!囮の船には俺も乗っている!安心しろ!」
「なぁ、モルガンさん。ラッガーは囮にむかないんじゃ。」
「・・・」
こうして、三国共同で海賊退治が始まった。
「なるほど。そうくるか。」




