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多発する紛争

第4章《覚悟》スタートです。

 蛇龍抗争から数週間が経過した。龍儀一行はダンジョン攻略やクエストをこなしながらカメリアーネに向かっていた。

「あとどれぐらいで着く?」 

「あと3日ってとこだな。」

「寄り道し過ぎたんじゃない。」

 龍儀達がカメリアーネに向かっている理由、それは数日前まで遡る。


 ネクヴァス公国首都 ネオデシア

「お久しぶりです龍儀さん。」

 宿泊するために立ち寄った屋の前で偶然モルガンに出会った。

「お久しぶりですモルガンさん。こちらには何か用事で?」

 彼はモルガン・ホーキング。セインフィーネの一員でありナクトリア支部長でもある。彼は以前にも何度か龍儀達と共に海賊や魔族と戦ってくれた心強い方だ。

 モルガンは龍儀の質問を聞くと周りをキョロキョロ見回して龍儀達を人気のない裏路地へと連れて行った。

「実は各国で内乱が相次いでいまして。」

「内乱?」

 内乱という単語を聞いた瞬間、ライカ達はすぐに蛇谷を見る。蛇谷は関与していないと手と首を振っている。

「本来、ただの内乱なら私達セインフィーネが介入することは出来ませんが内乱を起こした者達からこれを押収しまして。」

 そう言ってモルガンは写真を見せた。それは透明な袋に入っている白い粉が写っていた。それを見た瞬間、龍儀達が顰めっ面になった。

「オチミヤビ。」

「はい。セイントフォールで発見された非常に危険な薬物です。今までの強化薬より高い効果を発揮し中にはステータス以上の力を得ることが出来る反面、高い幻覚作用と依存性を持ち廃人にまで追い込んでしまう薬物です。」

 龍儀達は知っていた。オチミヤビが麻薬であることを。今までの麻薬をある人物が改造した物であることを。そして、命さえ奪ってしまう物であることを。

「龍儀さんはこれをセイントフォールで見たと聞きました。」

「あぁ、だから知ってる。それがどれだけ危ない薬か。」

「数日前に起きた暴動の主犯グループ全員がこれを所持していました。それだけではありません。龍儀さん達が参加したダクトリアエルフ奴隷戦争の参加者の中にもオチミヤビを所持している者がいました。」

 モルガンは龍儀達に詳しく話す。最近、国同士での争いや内乱、暴動が多発しそのほとんどが裏でオチミヤビの売買が行われていた。

「龍儀さん、そこで1つお願いがあります。」

「なんだ?」

「カメリアスガルド公国で起きた内乱を鎮めてほしいのです。」

「カメリアスガルド公国でも起きてたのか。」

「はい。ネクヴァスの内乱はなんとか鎮圧に成功しましたがカメリアスガルド公国はまだ続いています。それに最近、各地で魔物の目撃情報もあります。もしかして、魔族が近いうちに戦争を仕掛けるのではないかとも言われています。なので龍儀さん達に手伝ってほしいのです。」

「分かりました。」

「ありがとうございます。」

 こうして、今に至る。


「もうすぐでダクトリア大森林を抜ける。」

「フラガ達に会えるかなぁ。」

 ライカは以前仲良くなったダークエルフの少年を思い浮かべニコニコしていた。

「あの戦争以来この森はセインフィーネが管理するようになりダークエルフ達の里は守られているってモルガンさんが言ってたから機会があれば会えるさ。」

「懐かしいね。ここで龍儀と初めて会ったから。」

「その時は敵同士だったけどな。」

「正直、私の裸を見た人とここまで一緒になるなんて思いもしなかったわ。」

 リチェリアがいたずらっ子みたいに笑いながら喋った内容にライカ達は驚き龍儀を見る。

「リューギ〜。」

「あれは事故だ。不可抗力だ。」

「そういえば、龍儀さん、あの日僕の隣で何してました?」

「何も。出来なかったからな。」

 龍儀は気まずくなったのか歩くスピードを上げてそそくさと森を抜けようとした。

「待ってください!」

「マジ?あんたらそんな関係?」

(確かに桜に似ているからな。)

 しばらくして森を出てカメリアーネに着いた。カメリアーネに着くと早速ランスロットに会いに行った。彼はカメリアーネ支部長であるため支部に行くとすぐに会えた。

「おや。お久しぶりですね龍儀さん。」

「はい。お久しぶりですランスロットさん。」

 龍儀はランスロットと握手しモルガンから受けた依頼を彼に話した。

「そうか。それはありがたい。君達が居れば百人力だ。心強い。」

 ランスロットはニッコリ笑うと早速龍儀達のお願いをした。

「ここから南西に向かうとクラッガンドという街がある。そこでは民衆が反乱を起こしてかなりの被害を出している。その一因に民衆が魔獣を使役しているという情報がある。」

「魔獣を!?」

「あぁ。私達は別の内乱を止めるのに手一杯でね。反乱の阻止と魔獣の調査を頼むよ。」

「分かりました。」

 龍儀は一礼するとライカ達と共にクラッガンドへと出発した。その後ろをジーと見ているマント姿の影に気付くことなく。そのマント姿は龍儀達を見てニヤリと嗤うのだった。

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