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女神様はみていた

ここは、現実世界とは違う天界。そこには、一人の女神が地上をみていた。そこに映っていたのは顔の左側に火傷と刀傷のある男だった。

その男、栄龍儀は、部下に指示を出していた。

「馬場班と桃井班は正面で指揮をとりながら押さえ込め!丸山班は馬場と桃井の援護しながら負傷者の救助、津野班はもしものために各階で待機、海老嶋班と鷹沢班、鯉滝は蛇、虎と一緒に俺について来い!」

「「「「「「了解!!」」」」」」

龍儀はそう指示すると非常口の方へ向かった。そのまま非常階段を降りると、下からかけ上がってくる音が聞こえてきた。

「やっぱりここからも来るか。蛇。」

「了解」

龍儀の指示で蛇谷は懐から手榴弾を出すと龍儀にわたした。龍儀はそのまま手榴弾の安全ピンを抜くとすぐ下に落とした。数秒後、爆発音とともに悲鳴が聞こえてきた。

「虎、やれ。」

「了解」

そう言うと月影は階段をかけ降り、倒れているやくざの顔を踏んづけると、下にいるやくざを睨んだ。

「やっぱり薬城會の連中か。上等だ。全員、熊原の前で土下座させてやる。かかってこい!」

そのまま月影はドスやバットを持っている相手に対し素手で圧倒していった。

月影の前に立っている相手がいなくなると龍儀は無言で非常口から出た。

そこには、数台の車と数十人のやくざがいた。その中にわ一際目立つ高価なスーツ姿の男がサングラスをかけ、タバコをふかしながら立っていた。

「薬城・・・天也」

薬城と呼ばれた男は、不敵な笑みを浮かべながらゆっくりと口を開けた。

「久しぶりですねぇ、栄さん。どうですか?そろそろ、この土地を売る気になりましたか?」

「何度も断っただろうが。諦めろ、ゲス野郎。自分の娘使ってウチの者誑かすとはやってくれるじゃねぇか。」

「あなたじゃ考えつかないでしょうねぇ。今の時代、暴力だけの極道は古いんですよ。やっぱり、ここがいい者が支配する時代なんですよ。」

薬城は自分の頭を指しながら自慢気に話始めた。

「あなたのとこのバカは役にたってくれましたよ。おかげで資金調達の方法や組の主要メンバーが集まる日時などがわかりましたからねぇ。」

薬城の話を聞いているうちに龍儀は怒りがたまっていた。

「薬城、騙された熊原をバカにしたいのはわかった。が、家族をバカにされて黙っているほど俺は愚かじゃねぇぞ。」

「それも古いんですよ。組員は家族、くだらない。組員は私のための兵士、私のために働く蟻のようなもの。それが今の時代の極道なんですよねぇ。」

「御託はもういい。さっさと終わらせるぞ。」

「いいですよ。」

そう言った薬城が指を鳴らした瞬間、双方の極道が雄叫びをあげながら激突した。

龍儀は腰の左に携えた刀で目の前のやくざ達を斬ると右に携えた拳銃デザートイーグルで薬城を狙った。

しかし、薬城は笑いながら右手を挙げた瞬間、トラックが突っ込み、龍儀を轢いたのだった。

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