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日光川の土豪  作者: 柊碧
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特産品

続きをぞうぞ

天文七年 九月



いつも通り目覚めると、朝食の良い匂いがしてきた。

 今日の朝食は、味噌汁とご飯と漬物でシンプルだがそれがいい。具は山で採った山菜だ、あと無性に生卵が恋しいがまだ死にたくないので試すのはやめる事にした。今日も昨日と変わらないマラソンと素振りと勉強か。


 だけどせっかく、戦国時代に生まれ変わったのだから立身出世はしたいよな。運がいいのか阪井家は、かなりの金持ちである。信長が楽市楽座を始める前にそれなりの領土と、確かな経済基盤を作れば、従属では無く同盟を結ぶ事ができる。その為には何をするべきか……

 

 そう言えばうちの領地の特産品は何だろう……

海があるから塩だな、確か愛知県は古くから一大製塩地帯だったはず。今の製塩方法は確か人力で海水を汲み上げていたはず(揚浜式塩田)

それでは労力が掛かりすぎる、たしか満潮と干潮を利用した製塩方法があったはず(入浜式塩田)

詳しいやり方は分からないが、塩を作ってる職人に言えば何とかなるかな?もしこの方法で、製塩すれば今より品質がよく量産も出来るはず。

塩が量産出来れば使える幅が広がるな。



 海と言えば海の幸だな、確か戦国時代は鮪のトロは食べなかったはず(勿体ない)あとは鰹や鮑や蛤、かな。あの親父の事だから干し鮑は作ってるだろう、価値の無い小魚などは魚油の原料になるし、鰹節はあるのかな?あとは、そうだ!南蛮船だ南蛮船が欲しいな。あれがあるだけで交易の幅が広がる。和船より便利だ、てかポルトガル人はいつ頃くるのかな?あいつらは厄介だが、鉄砲やらもたらしてくれる訳だが。


 あとは農業だな、この土地は洪水が多発するが洪水は害だけではない、肥沃な土壌を運んできてくれるだからこの土地の米の生産力は高いと思われる。普通は毎日米を食べれないと思うし。

 あとは種籾を塩水選で選別しているかだな、塩水選で選別すれば、収穫量が上がるはずだ、病気持ちの種籾も選別されるからこれはやった方がいいな。そう言えば、干し椎茸もあったな、椎茸も栽培出来れば儲かるぞ。

 それと農法は二毛作かな?綿花も作りたいな、日本酒や焼酎も作りたい、日本酒と言えば澄み酒だな。この時代の酒は濁ってるから澄み酒を作れれば売れるぞ。

 たしか灰を入れるとできるはずだ。家にある酒壺に囲炉裏の灰を入れてみるかな。それで出来たなら親父に売って貰おう。


 阪井家の兵力も知りたいな、阪井家は金があるからな農兵では無く、金で常備兵を雇えれば

いつでも戦が出来るな。


 今思い付くのはその辺かな、動き出すのは2年後くらいにするかな、2年後だと俺は6歳だな、そのくらいなら神童で通せるだろう。


 もう、そろそろ稽古の時間だなおっ一久が来たな「今日もよろしくお願いします一久さん」


 稽古から帰ってきて昼飯を食べたから寺に向かった。読み書きはマスターして、今は算術や、本を読んで過ごしている。この寺は凄くて、本が大量に置いてあり、和尚も博識で教え方が上手いのだ。


 今読んでいるのは有名な孫子の兵法だ

転生前の人生では名前は知っているが読んだ事はなかったから新鮮だ。孫子の兵法は1章〜13章で

構成されており、勝つことよりも負けない事を重視している様な感じがした。やはり敵の情報は1番大事だな、これはどの時代でも変わらないな。

情報と言えば忍者だが、親父は忍者を雇ってるのかな?あとで聞いてみよう。


 日守城(ひのもりじょう) 物見櫓


日光川周辺を一望できるこの物見櫓に3人の男がいた、1人は領主の吉弘、もう1人は吉弘の右腕と言われる一久、最後の1人が吉弘の左腕と言われる

人物、加藤義行(かとうよしゆき)である


 『今日呼んだ訳だが、もう知っていると思うが長島の件で呼んだ、2人ならどうするか』『動くべきだと思いますが具体的はどうする?義行』『私も、一久と同じ意見です。長島の周りには多数の島がありますが、まだ一向一揆衆の砦など建って無さそうなので一気に願證寺を制圧出来ます。長島を取れば美濃と接する事になり塩のなどの取引が出来る様になります』2人の意見は分かった、明日皆を集める‼︎皆に知らせぇ

 一久、義行「御意」



加藤義行

吉弘の左腕、平時は領内の内政を取り仕切っている

戦時では軍師を務める便利な奴



ありがとうございます

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次回は11月12日に投稿予定です。

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