序章 とあるギルドのとある子猫
気が向いた時に、ゆっくり更新します。
一話ごとが短いですが、楽しんでいただけると嬉しいです。
とある大陸のある街で、
とても珍しい魔物が居るギルドがあると
話題になっていた。
「おーい!チビ助いるかー!?」
「ヴォルトさん、チビ助じゃないですよー!」
ギルドに入るなり、あたりを見渡す男に、
受付に居た女性が声を上げる。
「あの子なら、いつものところですよ。
シグナルさんは、討伐依頼を受けられたので
今日は、此処でお留守番です。」
そう言って、受付嬢が指を指した先には、
小さなバスケットがあり、その中には、
大声に驚いたのか、ヴォルトを見つめる
一匹の子猫が居た。
「みゃー」
「よう!チビ助!今日も御利益頼むぜ!」
そう言って、ヴォルトは、子猫を優しく撫ぜる。
「毎日、飽きませんねー」
「しょうがねぇだろ?こいつに会って行くのと
会わずに行くのだと、
全くドロップの質が違うんだよ。」
「それは、今も謎ですねー。
この子の持ってる見たことないスキルが
関係してるんだと思うんですけど…」
ぽとっぽとん
何かが落ちてくる音に、視線を向けると
子猫がいつの間にかあった、
玉ねぎとにんじんを前足で叩いていた。
「はい。これは、没収な!」
素早く回収して、離れた場所に置くと
子猫は、みゃーみゃー鳴き始めた。
「あれは、お前は食べれないの!
あれ食べて何かあったら、シグが悲しむぞ?」
ヴォルトの言葉に、力なくみゃーっと
鳴くと周りを見回した。
誰かを探しながらみゃーみゃー鳴いて、バスケットから出ようとする猫に、女性が近寄り、優しく頭を撫ぜた。
「お父さんは、もう少ししたら戻ってくるからね?
それまでいい子で待ってようね?」
女性の言葉にみゃーと鳴くと、また、バスケットの中に収まり退屈そうに、欠伸をして、眠ってしまった。
猫
異世界召喚に巻き込まれた子猫
不憫に思った神様から、常時発動スキル
絶対幸運 食うに困らず 無限障壁
をもらっている。
食うに困らず…食べ物が何処からか落ちてくる
絶対幸運…幸運に恵まれる
無限障壁…あらゆる攻撃を無効化する
???
訳あり冒険者
猫の飼い主?みたいなもの。
空腹で彷徨っているところで
肉を見つめていた猫と出会う。
なんやかんやで飼い主?になる
ヴォルト
シグナルと同じギルドの青年
猫に興味がある