ダンジョン攻略
扉を開けた先には、大きな青い宝石みたいなのが部屋の中央に浮かんでいた。
「こ、これは飛〇石!? 凄いぞ! ラ〇ュタは本当に有ったんだ!!」
パコーン!
「痛っ! 正確には痛くは無いけど、何するんだよ!」
「何となく叩かないと、怖い人が来そうな予感がしたのよ!」
「そうか。」
俺も相変わらず意味不明な言葉が出たが、俺も危険な気がしたのでその通りなのだろう。
「で、コイツって何なんだろう?」
「さあ? 何か呪文を唱えると滅ぶんじゃないの?」
「う~ん、一瞬俺もそれを思ったんだけど、言ってみるか?
何となくその呪文を知ってる気がするし。」
「私も知ってる気がする。良いんじゃない? 試してみれば。はい。」
そう言ってメイが手を出してきた。
メイの手のひらには何も無かったが、何故持って居ると思ったのだろうか?
とりあえずメイと手を繋ぐことにした。そして繋いだ手を前に出し…
「「バ〇ス!!」」
・・・・
「「あははははっ。」」
当然だけど何も起こらなかったが、俺達は可笑しくなってお互い笑ったのだった。
「あー笑った笑った。でも、これってホント何なんだろうな。」
「分からないけど、綺麗だし持って帰ろうよ~!」
「そうか、メイがそう言うんだったらそうするか。」
「やた~♪」
俺は青い宝石へと近づき手に取った。青い宝石はラグビーボールくらいの大きさだった。ん? ラグビーボール? 又かよ…
俺がそんなことを思っていると、
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…
突然地鳴りが響いた。
「シュウ、もしかして此処って崩れるんじゃない?」
「かもしれない。逃げるぞ!」
「あ、待ってよ。」
俺達は急いで来た道を引き返した。
だけど、当然間に合わなそうだ。天井が崩れてきた。
「きゃあああぁぁぁ~~!!」
「メイ!」
俺はメイの側に寄り添い、落ちてきた天井へ向けて両手でパンチを繰り出した。
パパパパパパパパン!
連続して殴り続けていると、何故か楽しくなってきた。
「わはははははははっ! 無駄無駄無駄ああああぁぁぁ~~~~!!」
暫くすると揺れも収まり、天井が落ちてくるのも落ち着いたみたいだ。
俺達は手を広げた広さの空間に閉じ込められた状態になっていた。
「ふぅ…何とか助かったみたいだな。」
「シュウありがとう。でも私達、埋まっちゃったね。」
「ま、上に向かって掘って行けばその内出れるだろうし、大丈夫だって。」
「うん。頑張ってね、あなた♪」
「おう!」
井戸を掘った時の逆だが、何とかなるだろう。
俺は上に向かって掘り進むことにした。
俺は掘って掘って掘りまくった。
掘った土はそのまま下に落ちるため、いちいち指輪に収納しなくても良いため楽である。
ただ、顔や頭に土を被るのはご愛敬と言うことで。
同じ様に土を被っているメイが文句を言っているみたいだが、あーあー聞えない(笑)
どれだけ掘り進めただろう、随分と掘っている気がする…
俺は疲れることが無いため、休みなしで掘り続けていた。
ボコッ!
そしてついに穴から光が!
「出られた!!」
「眩しい~!!」
俺達はようやく地上へと出ることが出来た!!




